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ゾゾッ…“オシャレな家”にひそむ病気リスク。危ない家3つの特徴

Case3 耐震性と低コストをウリにしている

低コスト化の裏に潜む、“薬害”のリスク  新建材が次々と開発されている建築業界。高耐久性や低コスト化の実現は、われわれに大きなメリットだ。だが、上郡氏は「低コストで優れた耐震性といったキャッチコピーに飛びつくのは危険」と語る。 「安価に耐震性を上げるためには合板を多く使用するのですが、接着剤にホルムアルデヒドなどの有害物質が含まれます。使用量は法律で制限されているものの、“放散量”が5μg/㎡h以下なら使用可。基準値内でも多用すればトータルの放散量は増加。“病気の家”を建てるのと同じなわけです」
病気になる家3

合板の接着剤には有害な化学物質が含まれていることが多い。ぱっと見“木”だからといって、体にいいわけではないのだ

 ホルムアルデヒドは呼吸困難を引き起こす恐れがあるほか、発がん性もあるといわれており、軽視はできない。さらに、他の多くの有害物質が含まれる建材、塗料の使用も禁止されていない。 「フローリングや柱に使われる集成材は、接着剤に有害物質が含まれます。また、薬品漬けでもはや木の色ではなくなった構造材も。木の匂いがしない家具や家はグレーかクロだと思っていいです」  法整備が追い付いていない東南アジア産のものもリスクは高い。 「有害な溶剤や薬品が使用されている可能性が高いですからね。パインやラワンなどの安価で柔らかい材木が代表的。あと、消臭剤・芳香剤の匂いは、やがて“香害”になるだろうともいわれています」  目の痛み、不整脈、呼吸困難など、化学物質でさまざまな症状が。 「はやりの高気密住宅では空気が滞留しやすい分、床・柱・壁などの隙間から薬剤が室内に引き込まれやすい。適切な換気システムの構築が、病気から身を守る鍵です」  家も人もクスリ漬けは危険だ。 ★ここも注意! 危険リスト □ 耐震性を満たしつつ安価を謳っている □ 一見木材を使っているのに“木”の匂いが一切しない □ パインやラワンなどの材木を使用している 【上郡清政氏】 住環境アドバイザー。住まいの権代表。1078軒の家を見てきた家づくりの達人。自身が住む家の情報も発信。著書に『「病気にならない家」6つのルール』(KKベストセラーズ) 【大森真帆氏】 総合内科専門医、大森真帆麻布十番クリニック院長。慢性疾患や季節性の疾患など、豊富に内科の診療経験を持つほか、透析医学や抗加齢医学にも精通する 【松本忠男氏】 環境衛生コンサルタント。日本ヘルスケアクリーニング協会代表理事。医療・介護・清掃関連企業に掃除のノウハウを提供。著書に『図解 健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(小社)など ―病気になる家の特徴―
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