水着を街着として使うコーデ、案外ふつうに着られて素敵。そのポイントは?
【モードをリアルに着る! Vol.92/小林直子】
今までもう既にあったごく普通のアイテムを、普通ではない組み合わせで、新しく、洗練されたものに変えていくのもモードの一つの仕事です。
女性用の水着のスタイルは、大きく分けてトップスとボトムが分かれたビキニと、上から下までつながっているワンピースの2種類です。ここ数年はずっとビキニが主流で、ワンピースはどこかレトロ、もしくはスクール水着に代表される子供向けのイメージが強いものでした。
しかし、「みんなが忘れたころに思い出したように復活する」というのもファッションの世界ではよくある話。そして今回、取り上げるシャネルのこのルックも、ワンピース水着を街着として着用するという、今までありそうでなかった、けれども、これはなかなか素敵かもしれないと思わせる説得力を持ったモードなルックです。
まずは水着を用意しましょう。選ぶ際には、街着としても通用する水着というふうに考えて選びましょう。
ポイントは、いかにも水着らしい派手な色や過剰なデザインのものは避けること。シックな色、おとなしいデザインで、自分の手持ちの服と合わせても違和感のないものが街着としての水着には適しています。
少ししっかりした素材でできたタンクトップを選ぶつもりで、水着としては少し地味かなと思えるぐらいのものを選ぶといいでしょう。
何も工夫せず、ただなんとなく着たならば、取り立てておしゃれに見えるわけではないものも、今まで誰も考えつかなかったような、普通ならやらない方法で、けれども、それもありだな、素敵だなと思わせる説得力を持った力業でモードに成立させてしまう、そんなことができる人こそが、本当に才能のあるデザイナーと言えるでしょう。
ワンピース水着を街着として着る、今までありそうでなかったルック
デニムのロングスカートのトップスとしてワンピース水着を組み合わせたこのルックは、麦わらのキャップ、カーディガン、皮革のポーチ、そしてシャネルならではのロゴ入りのアクセサリーを過剰につけることによって、リゾート地なら、このスタイルでホテルでもレストランでもOKよと言わんばかり。 もちろんこのスタイルがどんなにおしゃれでモードだとしても、都会の街ではちょっと無理でしょう。けれども、湘南のような海辺の街ならこれでもOK。今年の夏、リゾート地に遊びに行く予定がある人は、真似してみるといいのではないでしょうか。 では、具体的な方法についてです。
水着としては少し地味かなと思えるぐらいのものを選びましょう
1
2