「最も考えられるのは、台湾発祥のスイーツです。最近では国内で台湾人気が高まっており、これからのスイーツブームの主役になる可能性が高いでしょう。たとえば、『トーファ』『チーズティ』『フルーツティ』などは次に来るかもしれません」
トーファは漢字で書くと「豆花」。豆乳をにがりなどで固めたものに、シロップなどをトッピングしたスイーツです。柔らかい甘さのある味わいで、美容と健康にも良いことから台湾でヘルシースイーツとして人気があるそうです。

豆花専門店「騒豆花(Sao Dou Hua/サオドウファ)」リリースより(2018年7月、新宿ミーロードに上陸)
チーズティは緑茶や烏龍茶などのお茶をベースに、クリームチーズを乗せたもの。台湾の屋台が発祥とされていて、2012年に中国・広東省のチーズティー専門店「喜茶」が火付け役となってブームになったのだとか。

日本初のチーズティ専門店『FORTUNER tea-box』のチーズティ(同店リリースより)
最後にフルーツティ。こちらも同様に、中国茶をベースにフルーツを加えたもので「水果茶」と呼ばれています。

台湾発のティースタンド「THE ALLEY」のフルーツティー「四季春烏龍オレンジティー」(THE ALLEYリリースより
この中でも、チーズティは今年に入ってからぐるなびの検索件数が10倍超に増加しているのだとか。
「最近の流行は『欲望にストレートなもの』と『ヘルシーなもの』の2つからうまれると考えられます。そういう意味では“チーズ”は高カロリーで『欲望にストレート』、“豆腐”は『ヘルシー』な食材ですよね。流行の特徴を、これらがしっかりカバーしていることも興味深いです」
こうした近年の台湾スイーツブームのきっかけは、やはり、台湾旅行が身近になったことが大きいでしょう。リクルートライフスタイルの調査によれば、台湾は海外旅行ランキング5年連続一位。日本人旅行客数は2010年から増加傾向で、2018年には196万人(台湾政府統計)に上ります。

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また最近では、2019年9月27日にグランドオープンする商業施設「COREDO室町テラス」に、台湾の百貨店ブランドである「誠品生活」がメインテナントとして出店予定であるなど、旅行にとどまらず、日本国内でも「リアルな台湾を体験する」動きが広がっています。
「タピオカミルクティーも、おそらく旅行であじわった“本物”の味を日本でも飲みたくなったのでしょう。そして旅行客が増えたことで、台湾がより身近になり、関連した流行が生まれやすくなっているのかもしれませんね」