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『おっさんずラブ-in the sky-』驚愕の最終回にファンがっかりの理由とは?

 12月21日、ついに最終回を迎えた『おっさんずラブ-in the sky-』。
 筆者はSeason1である前作から本作をこよなく愛し、その偏愛ぶりを時おり女子SPA!の記事で披露させていただいておりました。 【参考記事】⇒『おっさんずラブ』沼にハマる女性たち「劇場版を初日に3回見てガクガク震えた」  Season2となる『in the sky』についても、Season1とは多少の温度差はあれど好意的な目で見守ってきたつもりです。ですが。申し訳ありません。『おっさんずラブ-in the sky-』の結末については、どうしてもどうしてもど~~~しても「良かったー!」と声を大にして叫ぶことはできませんでした……。  民仲間(※おっさんずラブファン友達)との忘年会を兼ねてのお泊り視聴会までセッティングし、満を持して挑んだ最終回。見終わった直後の、本当に何の誇張もない一同の写真がこちらです。
落胆する、OL民ことおっさんずラブファン仲間

落胆する、OL民ことおっさんずラブファン仲間

 この時の状況をひとことで言い表すなら「落胆」とでも言いましょうか。端的に言えば、自分たちが目にした結末に一抹のがっかり感を抱かずにはいられなかったのです。何がどうしてこうなった?!私の完全な主観ではありますが、『おっさんずラブ-in the sky-』最終回を容認できなかった理由を書き記しておきたいと思います。(※以下ネタバレが含まれます)

ラスト10分のジェットコースター展開に「は?」とあっけに

 先にネタバレさせていただくと、今回の『おっさんずラブ』は黒澤武蔵(吉田鋼太郎)エンドです。2016年の単発ドラマでも、2018年のSeason1でも2019年の映画でも叶うことのなかった武蔵の恋は、Season2で成就しました。それは良いんですよ、祝福します。  しかし、そこに至るまでの過程の描き方が余りにも性急すぎました。思い当たるフラグが無さすぎて、脳内録画をフル稼働させても見つけ出すことが出来ず。ラスト10分でのジェットコースターのような展開に「は?」とあっけに取られてしまったのが素直な気持ちです。

「春田はクリスマス前に相手が欲しくなった大学生なのか……?」

 春田創一(田中圭)が恋していた成瀬竜(千葉雄大)との関係に決着をつけたところまでは理解できます。その後、四宮要(戸次重幸)と成瀬が何となく良い雰囲気になるのも、春田を好きだった黒澤の娘・緋夏に整備士の道端寛太がアプローチするのも、そこはまあわかります。  けれど、成瀬を好きだった春田がそこから一足飛びで黒澤に向かう感情の変化が何も描かれていないため、彼の告白があまりに唐突すぎるように感じてしまったのです。その時に頭の中に浮かんでしまったのはこんな考えでした。 「春田はクリスマス前に相手が欲しくなった大学生なのか……?」
 自分を想ってくれていた四宮と緋夏をフリ、好きだった成瀬にフラれた春田。春田を中心に据えた恋のバトルロワイヤルに参戦していたメンツは気が付くと彼から去っていました。そして我に返って辺りを見回せば、自分の周りに残っているのは黒澤のみ。その黒澤すら仕事を辞めて去っていこうとする現状に、つい彼を呼び止めてしまった……突然すぎた春田の告白は、私の目にはそう映ってしまいました。

成瀬竜という青年の成長物語としてはキレイに描かれていた

 ちなみに、この最終回も春田創一の恋物語ではなく、その相手役であった成瀬竜という青年の成長物語であるという視点になると話が変わってきます。  人を好きになったことが無く、周囲の同僚たちとも距離を縮められずにいた成瀬が、春田と出会うことで人に心を開き、そして四宮に恋をしその想いを貫くことで彼を手に入れることができた……。この点については綺麗に描かれていましたし、彼の想いを受け入れたであろう四宮にも幸せになって欲しいです。
 四宮の感情の切り替えのポイントとしては、春田からのチーズインハンバーグのリクエストを突っぱねるところでしょう。あの時、すでに四宮の心は成瀬に向かいつつあったのでしょうね。

おっさんずラブはこれで終焉?という不安

 ただ、周囲の描写に力が入っているように見えたその分だけ主人公である春田のないがしろ感は否めない部分がありました。そして同時に武蔵と春田が結ばれたことで「もしかして、おっさんずラブはこれで終焉を迎えるのでは?」という得も言われぬ不安がよぎるってしまったことも事実です。 『おっさんずラブ』は、何度も春田が武蔵に恋をされ、その度に別の人を好きになる……それが幾つもの世界線でループを繰り返し、いつかどこかで2人のエンドが巡ってくる物語なのだと。だからこそ、今回も武蔵エンドは無いだろうとタカをくくっていたのですが、まさかの劇終。しかもあんなに唐突な形で。
 あの2人が結ばれることに異論があるわけではないのですが、いつかはと願っていたからこそ、今回の流れは少し雑に感じられてしまったのです。  2018年の連続ドラマで予想を遥かに凌駕した一大ムーブメントとなった『おっさんずラブ』。Season2となった『in the sky』は個人的には少し残念な印象となってしまいましたが、まだまだ武蔵と春田の別の世界線があると信じつつ、Season3の実現を心待ちにしています。 <文/もちづき千代子> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。度を超したぽっちゃり体型がチャームポイント。
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