●ところで日本ではチキン屋はそこまで多くないです。なぜ韓国ではチキン屋が多いのでしょう?

チキンが揚がった瞬間
正確な数字はわからないのですが、おそらく飲食店の中では、チキン店が一番多いと思います。韓国人はみんなチキンが好きだからだと思いますが、とにかく身近であるということ。味もいいし手頃で、最近はそこまで安くはないと思いますが、味よし値段よしで、身近な存在だと思います。
あと韓国の人の情緒的な部分で言うと、お父さんが会社帰りに鳥の丸焼きを一羽買ってきて、家族でみんなで夕食の時に食べるという文化もあります。韓国の人にとっては身近で、気軽に食べられるメニューと言えます。
●チキンが本当に美味しそうでした。レシピはあるのですか?
いまレシピを覚えてはいないのですが、確か公式SNSで公開しているので、それを見ればわかると思います。ただ、わたしもレシピどおりに作ったのですが、味付けが濃くなってしまったんです。そのレシピを見ても上手くいかなかったので、ちょっと調節したほうがいいかもしれません(笑)。
●監督のお好みは?
韓国には揚げただけのチキンと味が付いたチキンがありますが、味付きのほうが好きではないので、プレーンなほうのフライド派です(笑)。
●最後に映画を楽しみに待っている日本の観客に向けてメッセージをお願いします。
韓国でもお正月の時期に公開されましたが、社会的に暗い状況が当時はあり、笑いを求めてる雰囲気がありました。日本の状況はわからないのですが、どういう状況であれ、人には笑いが必要ですよね。肩の力を抜いて、笑ってほしいです。そして笑った分、幸せになっていただたけたらと思います。時期的にも家族と過ごす時期だと思うので、ぜひ家族とみんなで一緒に観てほしいです。
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『エクストリーム・ジョブ』

チキン店の大繁盛キャンペーンを行う名場面
【ストーリー】
昼夜問わず走り回るが、実績はどん底、挙げ句の果てに解散の危機を迎える麻薬班。これ以上引き下がることのできないチームの年長者であるコ班長は、国際犯罪組織の国内麻薬密搬入情報を入手し、チャン刑事、マ刑事、ヨンホ、ジェフンの4人のチーム員たちとともに潜伏捜査に出る。麻薬班は24時間監視のため、犯罪組織のアジト前にあるチキン店を買い取り、偽装営業をおこなうことに。まさかの絶対味覚を持つマ刑事の隠れた才能でチキン店は一躍名店としての噂が広まる。捜査は後回し、チキン商売で目まぐるしいほどに忙しくなった麻薬班に、ある日絶好の機会が訪れるのだが…。
<文/トキタタカシ>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、
インスタグラムにて写真レポートを行うことも。