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不妊治療を終えると決めた37歳「ギャンブルのような恐怖だった」

なぜ「仕事を辞める=おめでた」なの?

「私と同じ境遇の人がいたら、ぜひ友達になりたい。」周囲の理解によって前を向け、逆に心ない言葉によって心を傷つけられたこともあったからこそ、雪さんはそんな言葉を紡ぎます。 なぜ「仕事を辞める=おめでた」なの? 日本では「結婚=子ども」という認識の人がまだまだ多いものです。雪さんも職場などで結婚をしていることを言うと二の次に「子どもは?」と聞かれるのが辛かったそう。義父からは「やることはやってるのか?」「夜は励んでね~」など、デリカシーのない言葉を言われ、自分が子どもを作る道具のように思えてしまったこともありました。「新興住宅に家を建てたのも、少し後悔。周りは小さなお子さんがいる家庭ばかりなので我が家だけ浮いているのでは……と不安になります。」  また、定期点検に来るハウスメーカーの人との雑談も雪さんの心を乱しました。「何気なく、仕事を辞めたことを話した時『おめでたですか?』と聞かれて戸惑いました。その後はお子さんの話を延々とされて……。悪気がないのは分かりますが、なぜ『仕事を辞める=妊娠』なのでしょう。治療のために仕事を辞めた私にとっては酷でした。」

両親からの言葉で新たな人生を見いだせるように

 無意識な思い込みが、人の心をえぐることもあると自覚することで、子どもを持たない女性だけでなく、様々な事情を抱える方も生きやすくなるはず……。  それを実感させられるのが、雪さんの両親が彼女に贈った言葉。先日、両親に不妊治療をしていること、治療を終えようと思っていることを打ち明けると「自分の人生なのだから、孫を作って親孝行とか考えなくていい。子育てする楽しさもあるけど、子どもがいない人生だって楽しみ方はたくさんあるよ。」と言ってもらえたのだとか。「それを聞いて、とても心が楽になり、吹っ切れました。」  両親の言葉を聞き、いつしか自分の子どもが欲しいという気持ちより周りのプレッシャーや期待に応えなきゃ…という気持ちが大きくなっていたことに気づいた雪さんは、新たな人生の歩み方を見いだせるようになったのです。 ―シリーズ「親としてのエピソード集」― <文/古川諭香 イラスト/ただりえこ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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