子供ができない40歳妻。不倫相手と駆け落ち寸前に知った、夫の本心とは
かくも世間を賑わす著名人たちの不倫報道。なぜこれほどまでに人は恋愛にのめり込み、また心をざわつかせてしまうのか? 男女関係や不倫事情を長年取材し、著書多数のライター・亀山早苗さんが「不倫のリアル」をレポートします。(以下、亀山さんの寄稿・初公開日2019年8月26日 情報は取材当時)
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結婚して10年、子どものいない夫婦に訪れた危機。エリカさん(40歳)は、何もかも捨てて不倫相手と一緒に海外に行こうとしていた。だが、そこで夫のとった行動とは。
30歳のとき3歳年上の男性と結婚したエリカさん。すぐに子どもができるものだと思っていたが3年たってもできない。夫婦で受診すると、エリカさんに問題があることがわかった。
「不妊治療をしても可能性は低いと。そのときの夫のがっかりした顔が忘れられないんです。彼はものすごく子どもをほしがっていたので。夫の気持ちがわかるからこそ、私は申し訳ない気持ちでいっぱいで、それ以来、どこか夫婦関係はぎくしゃくしていたような気がします。ぎくしゃくというか、お互いにどこか遠慮ばかりするようになっていた」
それぞれが仕事を優先したので、時間的なすれ違いも大きかった。エリカさんは週末も習いごとやジムに通い、あまり夫と一緒にいないようにすることもあった。
「夫のほうも浮気していたんじゃないかなと思うフシがあります。出張といって週末いなかったりね。出張なんてほとんどない仕事なのに」
相手に無関心になったわけではないのに、関心があることを表現してはいけないような雰囲気になっていった。あたりさわりのない会話と、表面的な思いやりだけがふたりを支配していく。
「つらかったですね、あのころは。さびしかったし。一緒にいると、ひとりでいるより孤独なんです。そこから逃げ出しくて、独身の女友だちと遊んでいました」
37歳のときだった。一回り年上の「運命の人」に出会った。たまたま立ち寄った画廊にいた画家と知り合ったのだ。
「美術の教師をしながら絵を描いている人で、ひとこと交わしただけで恋に落ちていました。そんなことが自分に起こるなんて考えられなかった」
彼に誘われるままにカフェに行ったが、エリカさんは「脳みそが沸騰したような状態になっていて、何を話したかも覚えていない」そうだ。
「話の途中でもう我慢ができなくなり、『私、あなたを抱きたい』とつぶやいてしまったんです。なぜか抱かれたいではなく、“抱きたい”だった。彼は落ち着いた口調で『同じことを考えていた』って。彼、地方から絵の出品のために上京していたんです。だから彼の泊まっているホテルにそのまま行ってしまいました」
激しい時間を共有したあと、「もぬけの殻になって家路に着いた」そうだ。

写真はイメージです(以下同じ)
夫の子ども好きを知っていたからこそ
運命の人は一回り年上の画家
「話の途中でもう我慢ができなくなり、『私、あなたを抱きたい』とつぶやいてしまったんです。なぜか抱かれたいではなく、“抱きたい”だった。彼は落ち着いた口調で『同じことを考えていた』って。彼、地方から絵の出品のために上京していたんです。だから彼の泊まっているホテルにそのまま行ってしまいました」
激しい時間を共有したあと、「もぬけの殻になって家路に着いた」そうだ。


