芸達者すぎる34歳女優。“後見人感”と“子どもっぽさ”の絶妙なバランスにぐっとくる
家族のようで家族ではない。でも家族に限りなく近い。はたまた、不思議なコミュニティを形成する友達でもある。
毎週木曜日よる10時から放送されている『いちばんすきな花』(フジテレビ)は、まるで大人のような子ども感あふれるキャラクターが独特な人間模様を織りなす。
「イケメンとドラマ」をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が、本作の第9話を読み解く。
『いちばんすきな花』の主要登場人物は、塾講師の潮ゆくえ(多部未華子)、出版社勤務の春木椿(松下洸平)、美容師の深雪夜々(今田美桜)、コンビニでバイトするイラストレーター佐藤紅葉(神尾楓珠)の4人である。
世間での当たり前に違和感を覚え、生きづらさを感じ続けてきた。初めて心から話し合える同士(同志)としてお互いにリスペクトし合える。そんな彼らの会話を聞いていると、この世界には実はこの4人しか存在していないのではないかと思ってしまう瞬間がある。それくらい深い間柄に思える。
例えば、椿がお父さん、ゆくえがお母さん、夜々と紅葉が双子の兄妹といったところだろうか。何でもシェアし、共感できる。すごく独特なひとつの家族のようでさえある。
特にゆくえを演じる多部未華子の終始、凛とした表情が“守護者感”強めだ。絶対安心の後見人という感じがするのだが、一方でそうやって気を張っているばかりでもないところが面白い。
4人以外のキーパーソンと言えば、第7話ラストから存在感を増し始めたみどりちゃんこと、志木美鳥(田中麗奈)だ。第9話で回想場面が描かれる。ゆくえにとっての彼女とは、高校時代に通っていた塾の先生。そのとき、美鳥は大学生だった。
先生と生徒と言うよりは、友達に近い空気感。ゆくえもまた塾講師を志し、その夢を叶えた。言わば、美鳥ちゃんはゆくえのメンター。第1話でゆくえが生徒を励ましていた「よそはよそ。うちはうち」の元ネタは美鳥だったりもする。
すごく独特なひとつの家族
『いちばんすきな花』の主要登場人物は、塾講師の潮ゆくえ(多部未華子)、出版社勤務の春木椿(松下洸平)、美容師の深雪夜々(今田美桜)、コンビニでバイトするイラストレーター佐藤紅葉(神尾楓珠)の4人である。
世間での当たり前に違和感を覚え、生きづらさを感じ続けてきた。初めて心から話し合える同士(同志)としてお互いにリスペクトし合える。そんな彼らの会話を聞いていると、この世界には実はこの4人しか存在していないのではないかと思ってしまう瞬間がある。それくらい深い間柄に思える。
例えば、椿がお父さん、ゆくえがお母さん、夜々と紅葉が双子の兄妹といったところだろうか。何でもシェアし、共感できる。すごく独特なひとつの家族のようでさえある。
4人以外のキーパーソン
特にゆくえを演じる多部未華子の終始、凛とした表情が“守護者感”強めだ。絶対安心の後見人という感じがするのだが、一方でそうやって気を張っているばかりでもないところが面白い。
4人以外のキーパーソンと言えば、第7話ラストから存在感を増し始めたみどりちゃんこと、志木美鳥(田中麗奈)だ。第9話で回想場面が描かれる。ゆくえにとっての彼女とは、高校時代に通っていた塾の先生。そのとき、美鳥は大学生だった。
先生と生徒と言うよりは、友達に近い空気感。ゆくえもまた塾講師を志し、その夢を叶えた。言わば、美鳥ちゃんはゆくえのメンター。第1話でゆくえが生徒を励ましていた「よそはよそ。うちはうち」の元ネタは美鳥だったりもする。



