「NHKは公共放送なのに…」紅白・星野源×マリオ企画は“CM”でないのか?問われるNHKの倫理観
NHKは営利を目的としない公共放送である。それゆえに、放送法ではCMを放映することが禁じられていると記されています。
では、このケースをどう考えたらいいのでしょうか?特別企画での出演が決まった星野源。京都の任天堂ミュージアムからスーパーマリオ35周年のテーマ曲「創造」を事前収録で歌うことが発表されました。さらに、今回の『紅白歌合戦』のパフォーマンスも、『スーパーマリオブラザーズ』とコラボしたスペシャルなものになるとのこと。
これは2020年9月から民放各局で放送されたCMと音楽の組み合わせそのものです。当該CMは現在ではオンエアされていませんが、「創造」がある民間企業による広告行為に関連した音楽であることは疑いようのない事実です。わかりやすく言うと、今回の星野源はマリオCMのリバイバルを試みる、ということになるのです。
では、これは公共放送の概念に見合った演出だと言えるのでしょうか?NHKのホームページにはこう記されています。<なぜ、NHKは受信料を財源としているのでしょうか。公平・公正な立場で放送の自主性を保ちながら、テレビやラジオの放送を通じて国民の生命・財産を守り、公共の福祉、文化の向上に貢献することが、NHKの基本的使命です。NHKがその使命を果たすためには、政府や企業などの特定のスポンサーに頼ることのない「財政の自立」が必要です。>
だから、NHKはコマーシャルをしてはいけないのだ、と結論づけています。この文面からすると、今回の星野源の演出には疑問が浮かんでしまいます。任天堂ミュージアムからってまるっきりCMのコンセプトじゃないの?がっつり特定の企業イメージしか浮かばない曲だとツッコまれてもしょうがないからです。
これに対してNHKは、“特定の企業の商品の宣伝ではなく、日本のゲーム文化産業全般を象徴する場所からの演出なので公共性は担保されている”と反論するかもしれません。
星野源とマリオのコラボ
NHKの公共放送理念と演出の疑問
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