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高い確率で離婚に至るのに放置されがちな「夫婦の問題」とは

「結婚したらすぐ子作りする昔の人は正しかった」

写真はイメージです Cさんは結婚5年目、40歳半ばの時に子供が欲しくなり、当時40歳手前だった妻を説得して子作りを試みた。しかし「僕の性欲が20代や30代の頃からは明らかに落ちているので、毎日の営みはできない。いきおい排卵日2日前をピンポイントで狙うことになりますが、お互い仕事が忙しいと、疲れていてどうしてもその日が無理ということもある。それでなくても互いに加齢しているので、医学的にも妊娠の確率は低くて……」  Cさんはこんな「後悔」も口にした。 「これは僕の問題ですが、結婚してだいぶ経つと、なんというか……妻の裸の“新鮮味”が薄れてしまい、どうにも勃ちが悪い。結婚したら問答無用ですぐ子作りしていた昔の人は正しいなと思いました。後の祭りですが」

子供は「自然に」できない

 Aさん、Bさん、Cさんは皆その後離婚しているが、3人とも、子作りをめぐる考え方のズレが離婚理由のひとつであることを認めている。  AさんとCさんは、結婚前に「子供はお互い欲しくなったら作ればいいよね。自然に任せよう」といった、ふわっとした話し合いしかしていなかったという。厳しい言い方をするなら、それが間違いの元だ。子供とは、作りたいという強い意志、育てようという強固な覚悟が、同じ強さで、同時に、夫と妻に訪れなければ、作ることができない。その奇跡的なタイミングを「自然に任せて」待つなど、無理筋もいいところ。  子作りも子育ても、綿密な計画、無理のない資金繰り、役割分担、ToDo管理を徹底しなければとても完遂できない、一大プロジェクトだ。「自然に任せる」などと悠長なスタンスで取り組んだ仕事が絶対に頓挫するように、「自然に任せる」夫婦関係は必ずや暗礁に乗り上げる。AさんもCさんも、結婚前に「どのタイミングで妊活をはじめ、最終的には何人作る」、あるいはせめて「少なくとも結婚後△年間は子供をつくらない」などと定量的に話し合い、その議事録を夫婦で共有しておくべきだったのだ。
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なぜ結婚前に話し合わないのか
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