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不倫カップルが自粛で会えないうちに「盛り上がりすぎる」危ない現実

亀山早苗の恋愛時評>  自粛生活の期間も、関係を継続しているダブル不倫カップルは多かった。今後も「コロナを乗りこえてつきあっていこう」と約束を交わした人たちもいる。  そして、会えない時間が愛を育てすぎたのか、「もはや運命に従って生きていくしかない」と盛り上がりすぎたふたりもいる。
運命のカップル、ハグ

写真はイメージです(以下同じ)

夫と笑っていても心の底には常に「コイツは信用しない」決意

 マキさん(40歳)は、3歳年上の男性と結婚して11年。9歳のひとり息子がいる。共働きで生活していくつもりだったが、息子に先天性の病気があり、入院手術を繰り返したためやむなく退職した。小学校に入ると息子はぐんぐん元気になり、マキさんもそれからは契約社員として仕事を再開している。 「子どもが生まれるまでは、夫ともうまくいっていたんです。ただ、息子の病気で私が不安でたまらなかったとき、夫は『先天性っていうことは、マキにそういう原因があるんじゃないの? 家系的にとかさ』と言ったんですよ。夫だって同じ立場だし、医者が遺伝ではないと言っているのに、なぜ私のせいにするのか、怒りより悲しみを覚えました。  そういう言い方はひどすぎると抗議したら、夫は『きみがあまりに不安そうだったから冗談を言ったつもり』と逃げましたけどね。あの一件は忘れません。夫への信頼が一気になくなりました」 セックスレス、破局離婚不仲夫婦カップル それ以来、夫に心を許したことはない。3人で食卓を囲んでいても、3人で笑っていても、心の底には常に「コイツは信用しない」という決意のようなものがあったという。 「離婚は考えませんでした。息子が大学に入るまでは、経済的に夫に頼るしかないので。もちろん、私もその間に実力をつけてチャンスを狙うつもりではいますけど」

不倫相手とつきあい始めて3ヶ月

 彼女は今、契約社員として仕事をし、家事と子育ての合間に通信教育で勉強もしている。  そんな彼女が、通信教育のスクーリングで出会ったのが2歳年下のユウタさん。昨年11月はじめ、連休を使った3日間の講義の初日に知り合い、なんとなく話をした。2日目に連絡先を交換、3日目の帰りに軽く食事をしたのだ。 「そこからメッセージのやりとりをするようになりました。最初はお互いのことを少しずつ。だんだん気持ちが通い合うようになっていったころ、彼が『会ってゆっくり話したい』と。  半休できそうな日があったので告げたら、彼も午後から休みをとってくれることになって。ランチをして喫茶店でずっと話して、気づいたら夕方5時を回っていたんです。こんなに人と長い時間話したのはいつ以来だろうと思うくらい。びっくりしたけど、それだけ楽しかったということなんですよね」  恋をするつもりなどなかった。家庭と仕事だけで精一杯だった。それなのに、また彼と時間をともにしたいと願うようになってしまった。 「このままじゃいけない。そう思いました」

お互いに気持ちが爆発した

 年末、彼から「このままでは耐えられそうにない」とメッセージが来た。「私も」と彼女は返した。 「“耐えられない”の意味が双方で異なっていたんです。やっぱり会ってはいけない人なんだと私は思っていたんですが、彼は『もっと親しくなりたい』ということだった。 『人生、一度きりなんだよ。僕たちが巡り会ったのも意味があるんだ』と言われると、そうかなと思えてくる。結局、私も彼を失いたくなかったんです」  忙しい年末に時間をやりくりして会い、食事もとらずにラブホテルへ向かった。暗黙の了解がすでにできあがっていたのだろう。 「夫とは何年もレスでしたから、怖かったんです。でも彼も『うちもレスだよ』と聞いていたし、ベッドの中で『できなかったらごめんね』と私をリラックスさせてもくれた。やさしくて温かいセックスでした。人と人が交わるってこういうことなんだって涙が出てくるような……」 同窓会から始まる不倫関係 年末年始の休みが早く明けないかと、彼女はイライラしながら待ったという。仕事が始まるとまた時間をやりくりして会わずにいられなかった。  2月までに3回ほど会っただろうか、そして3月に入ると新型コロナウイルスの感染拡大にともなって働き方が変わっていった。 「私はかなり早くから在宅勤務になりました。夫もそうです。彼のほうも3月末からは在宅。それからまったく会えなくなったんです」
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「彼に会いたい。もう毎日、頭の中がそれでいっぱい」
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