夫や子供に料理を手伝ってもらおうにも、作業スペースが狭くて無理、という家庭も多いでしょう。
「そんな場合は、キッチンに作業台を置いてみましょう。常設が難しいなら、可動式のカウンターを近くに待機させておくのもおすすめです。
盛り付けまで終わった料理や切った材料を置いておいたり、レシピ本を広げたり、子どもたちに野菜をちぎってもらったり。作業台が広くなるだけで、ぐっと快適になります」

作業台を置くスペースを作るために、「あまり使わない食器は別の部屋に」「調理家電は、高さを活かした棚で上下に並べる」などの工夫も必要だそう。
以上はほんの一例で、三木さんの著書『
家事でモメない家づくり』にはもっと様々なアイデアが提唱されています。
でも…ここで根本的な疑問が浮かびませんか?
部屋のモヨウ替え以前に、「そもそも家事シェアなんかしたくない」という夫もいるはず。そんな時はどうすればいいでしょう?
「これはなかなか難しいですよね(苦笑)。
『シェアなんかしたくない』という、頑(かたく)なな意思を持っている夫であれば、仕組みでどうにかすることは難しい。仕組みはあくまでも『やろう』という意思を行動へと促すための潤滑剤のようなもの。なので、そうした夫に対しては時間をかけて対話をして関係を構築し直すところからのスタート、というのが本音です」
やっぱりそうですか…。とはいえ、「ただ家事が面倒くさい」というレベルの夫なら、望みはあるそうです。
「『家事シェアしてもいいけどどうしたらいいかわからないし、なんか面倒くさい』というところまで譲歩できる相手なら、仕組みで充分解消できます。
たとえば、家事の中でも書類の処理はかなり面倒な部類に入ります。届いた書類を人別に『タスクボックス』に振り分けて、夫宛の書類は夫が処理するルールにするとか。夫が世帯主になっている家庭が多いと思うので、これだけでもかなり面倒を減らせます。
もう少しルールを加えて、土日などに夫婦で一緒に書類整理の時間を設けるなども、リマインドになっておすすめです」