3. トラブルが起こった際、きちんと対応してくれるか?
トラブルが起こった際の対応も事業者ごとに違うので確認を。24時間対応してくれるのか、いざという時に仲裁してくれるのか――マッチング型の事業者の中にも、トラブル解決の仲裁をすると宣言している所はあります。
また利用者側も、子どもの体調が急変するなどの緊急事態に、シッターからすぐに連絡を受けることができるようにしておきましょう。

前出の厚生労働省の10箇条には、「ベビーシッターに不満や疑問がある場合、内容によっては事業者だけでなく、自治体の保育担当部署、消費生活センターなどに相談しましょう」としています。何かあった際の相談先を、あらかじめ複数控えておくのも良いでしょう。
今後のトラブル対応方針についてキッズラインに尋ねた
女子SPA!編集部からキッズライン社へトラブル対応方針について確認したところ、7月3日に次のような回答がありました。
――ある女性利用者とシッターの間でトラブルがあったが、キッズラインは関与しないので自分で警察に通報するようにとのお返事だったそうです。これはキッズラインの方針(前出の利用規約7条)に則った対応ということですか? また今後も変わらないのでしょうか。
キッズライン「具体的にどの事案か把握しかねますので、当社の方針としての回答とさせていただきます。
当社のトラブル対応の方針としましては、基本的には利用者様とシッター様双方のご意見や状況について当社カスタマーサポートが伺います。状況に応じて、双方の間に立ってトラブルの収束をはかります。損害保険等の利用が必要であれば当社で手続きを行います。また、場合によって、警察への相談が必要だと判断した場合は、警察への相談を推奨します」

(画像:キッズラインホームページより)
――利用者からシッターに対するクレームがあった場合、シッター・利用者双方への事実確認は行うのでしょうか。クレーム内容によって、シッターの登録を解除した前例はあるでしょうか。
キッズライン「基本的にはシッター・利用者双方への事実確認を当社カスタマーサポートが行います。今回の事案(編集部註:強制わいせつ事件での逮捕2件と思われます)のように、被害拡大防止を最優先とする場合にはシッターの登録解除をする場合があります」
――逆にシッターから利用者に対するクレームがあった場合に、利用者本人に事情を聞くことなく利用停止とすることはあるのですか?
キッズライン「具体的にどの事案か把握しかねますので、当社の方針としての回答とさせていただきます。
基本的にはシッター・利用者双方への事実確認を当社カスタマーサポートが行います。過去に複数回注意したが改善が見られなかった場合や、厳重注意をして経過観察中に再度同様の問題が起きたために利用停止にすることはございます。
また、レビューに明らかな誹謗中傷が見受けられる場合や、シッターに重大な迷惑や利用規約違反を促すような行為など、明確な違反行為が確認された場合には、例外的に利用者本人に事情を聞くことなく利用停止とすることはございます」

――キッズラインは今年6月に「匿名での報告フォーム」を導入しています。シッターに対するクレームや紛争について報告があった場合の対応について教えてください。
キッズライン「匿名での報告フォームからいただきましたコメントにつきましては内容を確認の上、
問題が検知される際にはシッターに対して業務停止などの然るべき措置を即時に実施し、ご利用者の皆様には注意喚起をしてまいります。また、フォームから得られた情報を確認の上、シッターの適正な評価に反映させてまいります」
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手頃な価格でシッターサービスの提供を実現させたキッズラインは、日本のシッター業界に大きな風穴をあけた存在でもあります。だからこそ、事件を受けて業界全体の今後のキッズラインの対応に注目が集まっています。
取材に応じてくださった楠木さんは、トラブル対応については疑念は抱きつつも「キッズラインのシッターさんのおかげで、子育てをしながら働けていたのは事実です。心から信頼できるシッターさんもいました。それは本当に感謝しています。ですので、キッズラインの掲げる『安全安心なサービス』が本当に実現するといいなと思っています」と語っていました。
事業者も利用者も共に危機管理意識を強く持ちながら、誰でも本当の意味で“安心安全”にシッターを利用できる社会が実現することを切に願います。
<取材・文/瀧戸詠未、女子SPA!編集部>