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セックスレス妻の地獄を描いたマンガに「涙しかない」/著者ポレポレ美×伊織もえ対談

やっぱり浮気していた

伊織: ポレ美先生は、ご自身でほかに描くのがツラかったのはどんなシーンですか? ポレ美: 詳細は作品に描いているので省きますが、父の土下座シーンでしょうか。あとは、山木さんが浮気を告白してから、その後の浮気相手を交えての話し合いまで。途中、様々な人たちが登場するので、土下座や自殺未遂とは違う意味でイヤすぎて、途中「キツイ、キツイ!」と何度、口に出していたかわかりません……。
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(c)ポレポレ美/Vコミ

伊織: 私が思うに、フミハルさん(=ポレ美の旦那である山木フミハル)は、自分より弱い者を悪者にして、自分を正当化するのが上手だなと。どうしても、そう思っちゃいます。自分を棚上げするにしても、「そんな高い棚ってある???」って感じです。 ポレ美: そうやって分析できるのってスゴイですね。私はまったく、そういう風な捉え方ができなかったので。今、伊織さんの意見を聞いて「ああ、そうなんだな。なるほど」と。私自身がどうしようもない部分が多い人間なので、山木さんから意見を言われたときも「自分が悪いんだな。自分のせいだな」と、ずっと思っていました。 伊織: 私が作中のポレ美さんというキャラクターに持っているイメージは「家族思いで寛容な人」。二人の問題にきちんと向き合って、解決しようと歩み寄れる人だなと。自分が抱えられるだけ抱えてあげて、相手にを余裕を与えてあげられる、とても優しい人だと思います。

子づくりは自然の摂理だと思っていた

ポレ美: そう言ってもらえると……ありがとうございます。伊織さんは、理想の夫婦像や結婚観というものはありますか? 伊織: 夫婦といっても、人と人の付き合いなので、お互いに自立し合っているのがいいですね。人はひとりで抱え込める量が決まっていると思います。だから、あまり自分が寄りかかりすぎちゃうと、相手の負担になりすぎてしまう。お互いに自立し合えていれば、二人とも余裕ができて、だから何か困ったことがあれば二人馬力で頑張れるんだと考えています。 あとはお互いに、相手への思いやりを持って接すること。夫婦になった瞬間から、気を使えなくなる人が多いかなと思えるので。
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(c)ポレポレ美/Vコミ

ポレ美: そんな伊織さんが私の作品を読んだら、確かに衝撃を受けちゃいますよね。既婚者の方から感想をいただくなかには、「結婚前にこの本を読んでいたら、結婚しなかった」というものもあります。私自身は、自分の両親をはじめ、みんな大人になると「出会って結婚して子どもをつくる」ことが当たり前だと思って生きてきました。極端に言えば、自然の摂理のようなものだと感じていた。でも、自分が作中に描いたような一連の体験をして、「結婚って何なんだろうな」と考えさせられることが、とても増えていきました。 伊織: 私が持っている結婚観とあまりに違う内容に、正直「こんなことが現実に起きているのか」と思いました。自分の想定外の家庭を見させてもらうことで、女性として新たな知識を得ることができたのがよかったです(後編に続く)。
ポレ美さん自画像

ポレ美さん自画像(c)ポレポレ美/Vコミ

伊織もえ

伊織もえさん(コスプレーヤー)

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