ヘナタトゥーを身体中に入れまくっていた私を止めた友人の一言とは?
いったん彫ってしまったら一生消えない通常のタトゥーとは異なり、特殊な染料を使って肌にペイントを施すヘナタトゥー。1~3週間ほどで自然に消えることから若い女子たちに人気で、最近では安産祈願としてお腹に描くのが妊婦さんの間でも流行っています。
「私も数年前までハマっていて、腕や手、腰などにヘナタトゥーを入れていました。独特な模様がすごくオシャレに見えて、当時は自分のことをイケてると思い込んでいたんです」
そう恥ずかしそうに話すのは、リネンパンツに白のトップスという夏らしいOLコーデに身を包んだ渡下夏枝さん(仮名・30歳/コールセンター)。しかし、以前はヘナタトゥーだけでなく、ゆったりしたエスニック柄のパンツなどアジアンファッションに身を包んでいたといいます。
「24歳のとき、オーストラリアでのワーキングホリデーを終えた後、南インドやスリランカをしばらく旅していたんです。向こうはヘナタトゥーの本場で、手の甲なら1つ100ルピー(約140円)と激安。もともとアジアン雑貨が好きで旅行中は両手両足が怪しげな文様だらけになっていることもありました」
そもそもヘナとは、インドやアラブ、北アフリカなどが原産のハーブの一種。古くから乾燥させた葉がマニキュアや髪の染料として使用されており、古代エジプトの女王クレオパトラも愛用していたと伝えられています。
「帰国して今の会社とは別のコールセンターで働き始めました。あまり知られていませんが、社外の人と会う仕事ではないので入れ墨がNGじゃない会社も多いんです。私が勤めていたところもヘナじゃないタトゥーをがっつり入れている女性が何人もいました。だから、ヘナタトゥーを入れても文句を言われることはありませんでした」
帰国して最初の夏休み、高校時代の友達と海水浴に行ったそうですが、そのときはこの日に合わせて入れてもらった新しいヘタトゥーを披露。行きつけのショップで手と足にそれぞれ1点ずつ描いてもらうも友達の反応はイマイチだったとか。
「一応、『キレイだねー』とは言ってくれましたが、反応がちょっと薄かったんです。そのときはあまり気にしませんでしたけど、何年か経ってから『実は、あのときちょっと引いてた』と打ち明けられました。ただ、私が感想を聞いてきたから社交辞令でとりあえずホメておいたって。
あのころの私は周りと違うことを個性だって誇らしく思っていましたが、今振り返るとやっぱり恥ずかしいですね」
当時は我が道を突き進んでいた夏枝さんですが、それを改めるきっかけとなったのが専門学校時代の同級生が主催した合コン。手にヘナタトゥーを入れたままだった彼女は、見た目からして明らかに浮いていたらしく、男性グループの1人から「やっぱり大麻とか吸ったことあるの?」「クラブに入り浸っていそう」など偏見まじりのヘンなイジり方をされたそうです。
インド旅行がきっかけでヘナタトゥーの虜に
日本でも周りの目を気にせずヘナタトゥーを入れていたが…

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