7月18日、世界保健機構(WHO)が「3密」の英訳にあたる「3Cs」を発表し、「感染防止のために3Csを避けよう」というメッセージをフェイスブック上で発信しました。
Avoid the 3️⃣ Cs.
There are certain places where COVID-19 spreads more easily:
1️⃣ Crowded places
2️⃣ Close-contact settings
3️⃣ Confined and enclosed spaces
World Health Organization (WHO)さんの投稿 2020年7月18日土曜日
日本政府が掲げてきた「3密回避」が、WHOも推奨する標語となったのです。では、英語にするとどのような表現になるのでしょうか?
3つの密とは、「密閉(換気の悪い密閉空間)、密集(多数が集まる密集場所)、密接(間近で会話や発声をする密接場面)」のこと。日本では感染拡大初期の2月から、この3密を避けることが感染拡大の防止となるといわれてきました。
7月18日、WHOがフェイスブックに掲載した「Avoid the Three Cs(アボイド・ザ・スリーシーズ」のポスターはイラスト内容や文字配置を少し変えてはいるものの、日本の首相官邸と厚生労働省が作成した英語版ポスターの焼き直しのように見えます。
首相官邸と厚生労働省による「3密回避」英語ポスター
明記はありませんが、明らかにこれは日本発の新型コロナ感染防止対策アプローチ「3密回避」そのものでしょう。
密閉(Confined and enclosed spaces)、密集(Crowded places)、密接(Close-contact settings)ができる「3Cスペースはクラスターが起こりやすいため避けるべきである」というメッセージを、日本が属するWHO西太平洋地域事務局のメッセージとして発信したのです。
Confined(コンファインド)はこれ一つで「密閉」を意味しますが、「囲まれた」を意味するEnclosed(エンクローズド)をつけることで「屋内」が危険だというニュアンスをプラス。
Crowded(クラウデッド)は「混雑した」「満員の」、Close-contact(クロース・コンタクト)はズバリ「密接な接触」、また、医療用語としては以前から「濃厚接触」を表す言葉で使われていたようです。
英語圏から来た「Social Distance(ソーシャルディスタンス)」もざっくりと3密回避を表す言葉でしたが、「密を避ける」や「密です!」の方がキャッチーで、日本人への耳なじみが良かったのは事実。アメリカやヨーロッパで、日本流の「3Cs」が浸透するかどうかは今後の状況次第です。