「荷物に触らないで」という客も…宅配配達員が語る、コロナ下の困った客
お札をベロベロ舐める困った客も…
中には、「代引きの現金を用意するといって、玄関先で20分以上待たされた」というなかなかつらい報告も。
「伺う直前にお電話をしても、金額ぴったりの現金がなかったり、そもそも現金自体用意していなくて『今からすぐコンビニのATMでおろしてきます!』というお客さんもいるのですが、コロナもまだ完全に終息していないこの時期にそれは正直しんどいです。家の中だから住人はマスクをせずに咳をしていたり、そんな状況の中で何十分も待たされるのは……感染のリスクや不安を少しでも軽減するために、接触時間はなるべく短くを心掛けてほしいです」(47歳・男性)
しんどいときだからこそ、一言の労いの言葉が心に沁みる……
「コロナの影響で宅配ボックスを設置してくださる方も増えましたが、その説明の紙に一言『大変なときにありがとうございます! 助かってます!』と、イラストとメッセージが添えてあったんです。ボックスの設置はすごく助かりますし、手渡しはできなくてもすごく人の温かみを感じました」(33歳・女性)
今、社会全体にまとわりつくピリついた空気と、行き場のない不安とモヤモヤ。闇雲に誰かを攻撃してしまうのではなく、ちょっとした思いやりを持てれば“優しさと余裕”も生まれていくのかもしれませんね。
<取材・文/赤山ひかる>赤山ひかる
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。
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