
「『ソーシャルサポート』を活用することです。身近な人に聞いてもらうことも大切だと思います。しかし、グリーフというテーマは身近な人だとかえって話しにくい場合も少なくありません。
死別の悲しみを理解して耳を傾けてくれる団体は多数あります。まずは何らかの『つながり』を確保しましょう。今は不特定多数の人との対面での会話が難しい時代なので、オンラインで語り合える場も少しずつ増えています」
なるほど、まずは死別に理解のある方に話を聞いてもらうことで、不安がやわらぐのですね。でも、知らない人に自分の思いを話すことに抵抗がある人もいそう……。

「もし人と接することが気持ち的に難しい場合は、身近な自然に『つながり』を求めるのも一つの方法です。
例えば、庭の芝生に裸足で立って土の感触を感じてみたり、川の中に手を入れて水の動きや生命の源に思いを馳せてみたり。身近な草花に目を向けるだけでも、地球とのつながりを感じることができ、気持ちに温かさが生まれます」
他にも、ペットなどの動物と触れ合う、読書するなど、さまざまな「つながり」が動揺した気持ちを助けてくれるきっかけになるのだとか。
「
大切なのは、まず何かと『つながり』を持つこと。つながりは必ずしも人だけではありません。まずは自分の気持ちがやわらぐ何かにつながりを求められるといいですね」
そうなると、やはり安心できる友人がいればとても心強いはず。普段から心から信頼して話せる友人や、否定せず聞いてくれる知人、家族などとの関係性を作っておくことも重要なのかもしれません。