――小澤さんが教えられる側になるなら、どんなコーチについてもらいたいですか?
『水上のフライト』より
小澤「僕、自分では褒められて伸びるタイプだと思ってるんです。ただ、学生時代は体育会系のバスケットボールを中高大とずっとやっていて、今では信じられないような厳しいコーチのもとでやってきました。それが、実は今俳優としてやっているうえで、すごく役立っています。ただ、本当は褒められて伸びるタイプです」
――褒めてもらえないときには、自分を鼓舞するためにどうされてるんですか?
小澤「
いろいろと話をして、『でも、最終的に、良かったですよね』と、こちらから確認をして、相手から半分無理やりにプラスの方向を引き出すかな(笑)。昨日もかなりキツイ現場だったので、マネージャーに褒めさせようと思って、一生懸命引き出そうとしてたんですけど、全然褒めてくれないんですよ。それで今、ちょっとケンカの最中です(笑)。基本的には、誉めてほしいです(笑)」
――学生時代の鍛錬が今も役立っているとのことですが、俳優のお仕事を始めて以降、影響を受けた人はいますか?
『水上のフライト』より
小澤「高倉健さん主演の『ホタル』という映画に出させていただいたとき、僕のシーンは回想シーンだったんです。なので健さんは出られない。なのに、『見ておきたい』と現場に来てくださったんです。そうした姿勢は素晴らしいなと思いました。
あと緒形拳さんも、公私ともにお世話になりました。ある作品で、殴るシーンじゃなかったんですけど、本番だけバシン!と頭を叩かれまして。すごく痛かったんですが、それが正しい流れだったので、役者としての優しさだと感じました。ご両名とも亡くなられてしまいましたが」
――今現在、お付き合いのある方ではどなたかいらっしゃいますか?
小澤「佐藤浩市さんですね。浩市さんにも公私ともにお世話になっていまして、もちろん仕事では誰もが認める格好良さ、渋さがあって、ステキですが、
芝居以外のところでも、男としての筋の通し方みたいなものを、背中で見せてくれるんです」