Lifestyle

もしも猫が喋ったら…?アテレコ動画が最高。“中の人”に制作裏話を聞いてみた

「悩みがどうでもよくなった」コメントに励まされ

「あとは距離感も意識し、遠くにいるときは遠くにいるような声の聞こえ方になるようにしています。表情や動作に合わせた感情を込めることも大切。例えば、寝ているときは寝て喋っているような声にするなど、リアル感を追求しています。でも、一番大事なのは作品が楽しいかどうかです」
 そう思うのは、動画に寄せられた視聴者のコメントが胸に刺さったから。なかでも、一番印象深く残っているのは「上司に怒られて会社に行きたくないと思っていたけれど、動画を見たら笑えて、どうでもよくなったから明日また会社に行ってきます!」というコメント。 「こんな僕の動画にコメントを頂けるなんてビックリしましたし、とても嬉しかった。同時に、僕は人を楽しませ、支えるために生きているんだと、自分の生きる意味の答えを見つけたようにも思いました」  必要としてくれる人に、動画を届けたい――。そう思いつつ、moshinukoさんは今日も2匹の心を代弁しています。

「カリンバンド」には名曲がたくさん

 そんなmoshinukoさんはオリジナルの猫ソングを生み出し、かりんちゃんやちゃいちゃんと結成した「カリンバンド」でお披露目。最近では、「まずるのうた」が大人気になりました。 「動画を制作するときはまず、動画素材を見て、コメディーか音楽のどちらでいこうか考えます。音楽の場合は、見て思った言葉をそのままのイントネーションで一度、メロディーにして歌になるか試します。難しそうな場合でもイントネーションを変えると、だいたい歌になるんです(笑)」  自分が満足できるものでないと、見てくれる人を楽しませられない。そんな気持ちがあるからこそ、moshinukoさんの楽曲制作は猫のようにきまぐれ。完成までに3か月ほどかかることも、よくあるのだとか。 「見て楽しい動画の基準って難しいですが、僕の場合は自分が見たときに楽しいと感じるか、何度も見たくなるかが基準。出来上がっても楽しくないと思ったら、どんなに夜遅い時間でも作り直します。人を楽しませようと思って作っているのに、自分が楽しくない作品を配信するのは本末転倒ですからね」  笑顔を生み出したいという優しさは、参加型MV「まずるのうた」(みんなのまずるVer)にも表れています。
次のページ 
「ほんのちょっとでいいから幸せになぁれー!」
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ