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宮崎謙介氏の不倫が「叩かれるよりイジられる」ワケ。袴田・原田との共通点は

不倫発覚後の「いじられる覚悟」

 以前から体を張って裸芸などを披露していたこともあり、彼もまた開き直って出演を続けた結果、立派ないじられキャラができあがった。しかも準レギュラーとして出演している人気ドラマ『相棒』に騒動後初めて出たときは、「陣川さん(役名)、クビにならないでよかった」とネット上が沸いたものである。陣川は、未解決事件に執念を燃やす警視庁職員の設定で、刑事でもないのについつい事件にクビをツッコんではヘマをする。だが率直でいつも一生懸命なので周りの人間にも許されてしまうのだ。まさに原田のはまり役。
原田龍二

原田龍二「毎日反省 日めくりカレンダー」(扶桑社)

 こう考えてくると、袴田のようにそれまでのイメージを払拭して「いじられ」に徹するか、原田のように、もともとどこか「いじられ」要素をもっていて、その長所(?)をさらに伸ばすのか、不倫発覚後にはいずれにしても、本人の「覚悟」が必要なのだと感じさせられる。

周りが支援してくれるかどうか

あまりにバカバカしくて笑うしかない」と人に思わせたほうが勝ちなのだ。そこから自身の芸能活動が広がっていくこともある。「災い転じて福となす」「七転び八起き」などの諺(ことわざ)がしみじみと思い出される。昔の人はうまいことを言うものだ。  もちろん、本人だけのキャラですべて乗り切れるわけではない。周りにどれだけさりげなく支援してくれる人がいるのかも大きい。袴田も原田も、共演者からの愛あるいじりがなければ、こんなふうに復活はできなかったはず。それゆえ、もともとの人柄に帰するところは大きい。  これはお笑いの陣内智則にも通じることだろう。彼の浮気から藤原紀香との離婚に至ったのだが、すべて自分が悪いと言っただけであとは本業に徹していたためか、大騒動にはならなかった。  一方で、いまだ批判の多いアンジャッシュ・渡部建の場合、もともとのウリとして好感度を高めすぎたために脱皮して開き直るのはむずかしいかもしれない。雲隠れも長期にわたりすぎている。どこかのタイミングで出てきて、「おのれのバカをさらす勇気」をもたない限り、復活したとしてもどこまで人気を取り戻せるかは不明だ。  地に足の着いた「愚か者」は、最終的には「笑われる存在」から「笑ってもらえる存在、認められる存在」になり得るのではないだろうか。 <文/亀山早苗>
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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