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ママの愛が足りない? 「根拠ナシ育児論で自分を責めないで」と小児科医

子どもは貴重な“社会の財産”

手を握る赤ちゃん――一時期はイクメンという言葉も話題になりました。現場で見ていて育児に積極的に関わろうとするお父さんは増えていると感じますか? 森戸:土曜日になるとよくお父さんが一人で子どもを連れてきます。昔のお父さんとは変わりました。昔はお父さんが病院に子どもを連れてきても、「言われたから来た」といった雰囲気。下痢をしているのかどうかとか、子どもがどう調子が悪いのか分からない方もいました。  今のお父さんは子どものことに詳しいです。ちゃんと育児に参加しています。当院に来られたら「今朝はいつもの食事量の半分くらいだった」「うんちの色がいつもと違った」と教えてくれるんです。積極的に育児に関わろうとする方は、増えているように思います。 ――これからの育児やそれを取り巻く社会の在り方、先生はどうあるべきだとお考えでしょうか 森戸:日本は少子化で子どもがどんどん減っています。子どもは、これまで以上に貴重な社会の財産だ、ということを分かってもらいたい。ですが、公共の場に行くのが迷惑ではないか、うるさくないか、ドキドキされている新米の親御さんがいます。お母さん・お父さんを、優しく寛容な心で見守ってあげて欲しいと思っています。 <取材・文/柳洋> 【森戸やすみ】 1971年、東京生まれ。1996年、私立大学医学部卒。一般小児科、NICU(新生児集中治療室)などを経て、どうかん山こどもクリニックを開業。著書に『小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK』『小児科医ママが今伝えたいこと! 子育てはだいたいで大丈夫』など
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