まず酸性かアルカリ性かでいうと、
「弱酸性」であることを第一の基準にしましょう。髪や頭皮はもともと弱酸性なのですが、アルカリ性になるとダメージを受けやすくなったりするので、同じ弱酸性のものが良いです。

毛髪診断士・元井里奈(もといりな)
次に洗浄力ですが、これはご自分の皮脂の分泌量に合ったものを選びましょう。
洗浄成分である界面活性剤には、高級アルコール系、アミノ酸系、ベタイン系、カルボン酸系などがあり、
市販のシャンプーは高級アルコール系のものが大半を占めています。具体的な成分名でいうと「ラウリル硫酸ナトリウム」「ラウレス硫酸ナトリウム」「ラウレス硫酸アンモニウム」などで、高級アルコールといっても、製品としてはお手頃価格なものが多く、洗浄力は強いです。これは、皮脂の分泌が盛んな若い男性であれば良いのですが、
皮脂の分泌が落ち着いてきたオトナ女性にはオススメしません。
オトナ女性には、アミノ酸系(「ココイルグルタミン酸Na」「ラウロイルメチルアラニンNa」など)やベタイン系(「コカミドプロピルベタイン」「ラウラミドプロピルベタイン」など)、タウリン系(「ココイルメチルタウリンNa」など)、カルボン酸系(「ラウレス-5カルボン酸Na」など)といった、洗浄力がよりマイルドな界面活性剤をおすすめします。
ただ、いきなり洗浄力を落とすと、それはそれで洗いあがりに違和感があったりしますので、
初心者さんにはこの中でも比較的洗浄力のある、タウリン系、カルボン酸系をおすすめします。それに慣れたら、アミノ酸系やベタイン系へ移行するのもよいでしょう。ちなみに私はベタイン系を使っています。
シャンプーの裏面で、上から5~10個の成分をチェック
さていよいよ、選び方ですが、CMのイメージや、パッケージの謳い文句に惑わされず、
裏面を見ることです。見ると、ぎょっとするほどの成分が配合されていますが、それを全て見る必要はありません。
裏面の成分表示は、配合量の多い順に掲載するというルールがあります。基本成分である界面活性剤は、その上位に位置することが多いので、
上から5個、できれば10個の成分をチェックしてみてください。

シャンプーの裏面
今は簡単に検索できますので、
成分名で検索すれば、それがどのタイプの界面活性剤か、すぐに分かります。「え、自分で調べるの?」と思われるかもしれませんが、延々と終わりのないシャンプージプシーを続けるくらいなら、このくらいの手間は、かけても良いと思いませんか?