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HSP“繊細さん”な私の恋愛。デートから帰ると「ヘトヘトで動けない」

私が付き合ってはいけない男性のタイプ

 相手のささいな言動に過剰反応し、気を遣ってしまう丹波さん。体を張っていくつもの修羅場を経験する中で、自分のような繊細さんが“避けるべき男性のタイプ”が見えてきたそうです。 「なぜか歴代の彼氏の大半が、感情の起伏が激しい人でした。機嫌が悪いとすぐ舌打ちをしたり眉間にしわを寄せたり。私のことで怒っているわけではなくても、隣に機嫌が悪い人がいると必要以上に自分から『大丈夫?』『どうしたの?』と気を遣って寄っていってしまうのはHSPの特徴です。  そして、すぐに大声を出したり暴言を吐く人も苦手です。ただでさえ相手の言動に敏感なのに、大声を出されると自分に関係なくても委縮(いしゅく)して固まってしまうんです」 怒鳴る 怒る 男性 元カレがテレビに向かって愚痴を言っていたり、声を荒げているだけで、まるで自分が怒鳴られているようで辛かったそうです。 「あるとき、ふと『私には誰が気を遣ってくれるんだろう』と疑問を覚えて。私は彼に過剰に気を遣ってフォローするけれど、歴代の彼はいつも“自分が中心”。とにかくいつでも主語は自分。『俺は〇〇がしたい』『俺は〇〇に行きたい』『俺は今そんな気分じゃない』って。一方で私はどうかと言えば、『彼は何がしたいのかな』『彼は今どんな気分なのかな』って私の中の主語も彼になっていた。いないんですよね、“私”が。……なんか気が付いた途端自分がかわいそうに思えてしまって、自分のことをもっと大事にしなきゃと思えたんです。そして別れを決意しました」

やっと出会えた、自分にピッタリと思える恋人

 現在は感情の起伏があまりない、とても穏やかな彼と出会うことができたそうです。 「これまでの彼とは真逆で、一切何があっても動じないし波が立たない“凪(なぎ)”のような彼氏です。でも私がささいなことにでも過剰に反応したり、必要以上に言葉の裏を読もうとしてしまうので、バランスが取れているというか……。  ネガティブに暴走しそうな私を横目に、『まあ悩んだらとりあえず美味しいもの食べようよ』『お腹いっぱいになれば余計なこと考えずにすむよ~』って、いつもニコニコしてくれる。まるでアニメ『クレヨンしんちゃん』のボーちゃんみたいな人畜無害の人ですが、その包容力が余裕のない私を包み込んで一瞬にして落ち着かせてくれる。ネガティブ思考はまだ完全には治りませんが、彼のおかげで、“敏感すぎる自分の特徴”とゆっくり向き合えそうです」  人の言動に、心を揺さぶられてしまう繊細さん=HSP。その生きづらさは計り知れませんが、私たちも、誰といるときが一番“素の自分”でいられるのか、笑顔になっていることが多いのか。過剰に気を遣いすぎていないか、無理をしていないか。ときには改めて振り返ってみてもいいかもしれません。 ―私のコンプレックス― <文/赤山ひかる> 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ
赤山ひかる
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。
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