熊田曜子の離婚“ドロ沼化”に「DV夫との離婚は苦行」と共感する妻たち
5月31日、夫と離婚協議に入っていることを発表したタレントの熊田曜子(39歳)。夫のDVを主張する熊田に対し、夫は熊田の不貞行為を主張。双方の言い分は真っ向から対立しており、事態はドロ沼化しています。
やよいさん(仮名・35歳)は、夫(38歳)と離婚調停中です。子どもが生まれてしばらく経った頃から、夫が徐々に“モラハラ夫”になっていったといいます。
「モラハラは、時々飛び出す暴言から始まりました。夫のストレスがたまっていると、些細なことで『お前バカじゃねえの?』『目障りだから消えろ!』と罵られるんです。結婚前の夫は優しくて穏やかな人だったので『仕事で疲れているんだな』『私の言い方が悪かったかも』なんて思い、しばらくは耐えていましたが……ある日ヒートアップした夫に暴力を振るわれ、近所の人に通報される騒ぎになったんです。さすがに身の危険を感じて、子どもと一緒に家を出ました」
やよいさんはその後、夫と離婚に向けた協議を進めようとしますが、意見は真っ向から対立。話はまとまらず、離婚調停にいたります。
夫婦間(弁護士が入る場合も)の合意で離婚することを協議離婚といいますが、そこで話がまとまらない場合は離婚調停に進むこととなります。
家庭裁判所でおこなわれる離婚調停では、夫婦の間に男女各1名の「調停委員」が入り、中立的な第三者として双方の話を聞きます。そして、離婚条件などを当事者同士が合意できるようにまとめるのです。裁判官と違い、調停委員は「原因は夫だ」「妻が悪い」といった夫婦の主張をジャッジすることはできません。あくまで両者の話を聞いて条件などを整理することが役目とされています。
そんな“中立”のはずの調停委員ですが――調停が始まり、やよいさんは夫からこれまで受けたモラハラやDVが原因で別居にいたったこと、離婚を考えていることを主張しました。ところが後日、調停委員の言葉に耳を疑います。
「女性の調停委員から、『過去のことは過去のこととして、いい加減、夫さんを許してあげたら?』と諭(さと)されて……ひっくり返りそうになりました」
DVや不貞行為が事実だったのかは現時点で判断できませんが、一般的にDV・モラハラ夫との離婚は難航するケースも多いようです。 妻から裁判所への離婚申し立ては、令和元年で4万4040件。うち、理由の3位は「精神的に虐待する」25.2%、4位は「暴力をふるう」20.5%です(令和元年・司法統計)。4〜5人に一人はモラハラ・DVが理由で、調停・裁判にもつれ込んでいるわけです(ちなみに、1位は「性格が合わない」、2位は「生活費を渡さない」)。 実際に、離婚協議・調停で途方にくれている女性たちに話を聞きました。