「整備士と出会っても進展はなくそれっきりです。海外旅行は行きましたけれどものすごく給料が安くて。寮があるから生活はできましたが、年収は200万円台でそこから奨学金の返済もしていたのでカツカツ。
当時会社はボーナスも出せないほど業績が悪化していて辞める人が多くて、憧れの仕事ではありましたが『第二新卒で通用するうちに』と思って2年で退職して、一般事務の仕事で再就職したんです」
唯一ドラマと同じだったのは、合コンが多かったことぐらい。平均週3回ぐらい合コンしていたそうです。そこからデートに誘ってくれる男性達は皆、いいお店に連れて行ってくれました。恵さんも、
常にデート相手が3~4人いる状態だったといいます。
「年齢=彼氏いない歴なのに、チヤホヤされて自分はモテるし彼氏は作ろうと思えばいつでもできると思っていました」
普通のOLになってからも“元CA”のブランドは強く、よく友人から「今日の合コンは元CAが来るって言って、いい男を集めてもらうね」なんて言われたそう。
震災後、恵さんの休日プランは「昼:ランチデート、午後:街コン、夜:合コン」という過ごし方でした。ちょうど街コンブームが始まるころです。
「20代割引がある」というデータマッチング系の結婚相談所にも入会しました。入会金が5万円ぐらい。毎月8,000円ぐらいの月会費がかかります。そこの結婚相談所では相手のプロフィールだけで顔が分からない状態で“申込”をして、双方が興味を持つと初めて顔写真が開示され、チャットでやり取りができるようになるシステムでした。
「その時に、写真を見てすぐ冷める自分がいるのが分かって。
私にとっては顔が大事なんだなぁって思いました」

その相談所で知り合って実際に会った人は1~2人程度で、すぐ使わなくなってしまったそう。ダラダラと月会費のみ払い続け、収穫のないまま1年在籍。気づけば27歳になっていました。
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【当時のプロフィール】
年齢 27歳
年収 380万円
恋愛経験 年齢=彼氏いない歴
お相手の希望 1. 気にかけてくれる人 2. 自分が好みの顔
婚活費用(累計) 146,000円
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ここまでお話を聞いて、過ぎたことですがとてももったいないと思いました。結婚相談所に顔のいい男性が少ないのは否定しませんが、結婚相談所の女性会員の中で、20代女性は今も20%程度。その頃はもっと少なかったでしょう。1~2人であきらめず、20代というプレミア期間をもっと活用して積極的に会えばいい人に巡り合えたかもしれないし、さっさと辞めていればお金も無駄に出ていかなかったのに。
気になることがあって聞いてみました。
「27歳で一度も彼氏がいたことがない点については、焦りってなかったのでしょうか?」
「その時もデートする相手は常に3~4人いて、
お姫様扱いしてもらっているしモテてると思っていたんです。イタイですよね」
3.11の時もデートをする男性はいたはずなのに、誰もお姫様の心配をしなかったんですよね。そこから何も学んでいないのは残念です。