「あっという間に下まで滑り降りて来て、最後は賢人を見つけて思い切りダイブしました。とっても楽しくて、そのままの勢いで賢人に駆け寄って行ったのですが、なんだか周囲からすごく見られている感じがしたんですよね。
そうしたら賢人が焦った様子で胸元を指さしたんです」
そして、それとほぼ当時に近くにいた家族連れの小さな男の子が愛理さんに向かって『
おねえちゃん、おっぱい』と大きな声で叫んだのです。ニヤリと向けられた男の子の笑顔にハッとし、その瞬間違和感に気づいた愛理さん。胸元に手を当てても水着の感触はなく、恐る恐る目線を落とすとそのバストがあらわになっていました。
「頭が真っ白になってとりあえず潜水するしかありませんでした。
恥ずかしいやらパニックやらで、潜水した状態でそこから逃げました。胸もそうなんですが顔を見られたくないという気持ちが大きくて、窒息寸前まで潜り続けてなんとかプールサイドにたどり着いたのを覚えています」
愛理さんは必死過ぎて気づいていませんでしたが、賢人さんはしっかりと愛理さんを追いかけてきてくれてしました。そして、プールサイドに置いてあった私物のタオルをすぐに持ってきて胸が見えないように掛けてくれたのです。