性愛のマンネリは当たり前。愛を深める10のコミュニケーション
こんにちは。セックス・エデュケーターでジャーナリストの此花わかです。
読者からよく恋愛や性にまつわる相談をいただくのですが、今回は、結婚して4年になる42歳の女性、夏菜子さん(42歳)から、「夫の愛が感じられなくなった。ロマンスがなくなった」という相談を受けました。
2人とも順調なキャリアを築き、子供をもつ予定もないので金銭的な心配はありません。家事分担もお互いが自然に得意な部分をして回っているので、特に不満もなく、一見、順風満帆な結婚生活を送っています。
ただ、結婚して2年間ぐらいは、週に2~3回外でデートをし、セックスも週に1回以上。バレンタインや誕生日にはジュエリーや花束をプレゼントしてくれていたのに、最近ではプレゼントが家電やお金になり、褒め言葉やセックスが減ってしまったことに不満を抱えているそう。
今回は、夏菜子さん(仮名)の相談をもとに、付き合ってから数年経ったカップルの愛の育み方についてお話したいと思います。
前回の記事「2年会わなくても、恋がさめないカップルの秘密。ラブ期は何年もつのか」では、「恋愛の5つのステージ(FACES)」の第1ステージ「魅力(Fascination)」と第2ステージ「冒険(Adventure)」を紹介しました。恋愛の第1ステージ「魅力」では、外見、匂い、ボディ・ランゲージで魅力を感じた者同士がカップルになります。
カップルが惹かれ合い、交流することで、性欲に関係するテストステロン、女性のカラダや健康にまつわるエストロゲン、そして、快感・幸福ホルモンであるドーパミンが放出されて、カップルはお互いへの“好奇心”を味わい尽くし合う、第2ステージ「冒険」に進みます。
ところが、人類生物学者のヘレン・フィッシャー博士の研究によると、こういったホルモンが放たれる状態は、短くて半年、長くても7年ほどしか続きません(※1)。いわゆる“カップルのマンネリ”はごく当たり前の現象なのです。
ベルギー人のセクソロジスト、エステル・ペレル博士も「人間はもっていないものしか、欲することができない」と主張するように(※2)、情熱や好奇心、性欲が減ってしまうのは長期間のリレーションシップ(関係)では避けられないことなのです。