スギアカツキ:スープを飲んだときのほっとする安らぎ、おかずを食べたときの満足感、どちらもしっかり満たしてくれました。
藤田さん:スープではないカップ型フードはさまざまな商品がありますが、ジャンク感やファーストフード感を楽しむものが王道になっています。でもこの商品は、ヘルシーさも魅力だと考えています。例えば、豆腐の他に「サラダチキン」を加えていただくなど、“たんぱく質食材”を加えて味わうのもオススメなんです。
スギアカツキ:それは斬新! 炭水化物がメインではないので、ダイエット中の人にも積極的に選んでもらえるツボをおさえていると思いますし、おにぎりやパンとの相棒としてもしっくりきます。他にアレンジって可能ですか?
藤田さん:春雨やもやしを加えてもおいしいですよ。

春雨ともやしを加えてもおいしい(以下、アレンジ写真提供:ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社)
藤田さん:あとは、冷凍野菜を加えて一緒にレンチンすれば野菜不足にも対応することができます。ヘルシーさを求めない人にも楽しいアレンジが可能です。例えば、ゆでうどんを1玉たっぷり入れてマーボーうどんを作ることができます。

レンチンする前にゆでうどんを入れる
はじめはスープからうどんが飛び出しているので、見た目も笑えますが、乾燥カップ麺よりもジューシーで本格的なおいしさに仕上がります。とにかく作るのが楽しいのでぜひやってみていただきたいです。

マーボーうどんのできあがり
スギアカツキ:この商品、弱点や今後の課題はありますか?
藤田さん:リアルな話なのですが、この商品はスープでもなく、カップ麺でもありません。お店で想定される棚は、「簡便調味料コーナー」なのですが、棚の獲得という点でまだまだ課題が残っています。
スギアカツキ:確かに……。でも、カップ麺と一緒に並んでいたらものすごく魅力的に感じますし、コンビニのほうが顧客ニーズの点で相性抜群だと思います。ジャンルが“中華料理の素”であることで、置かれるスペースが限定されるとしたら、客立場からするともったいない。こんなにおいしいのだから、もっと広まって欲しいと、心から応援したくなりました。コンビニ関係者の方、是非ご検討を!(笑)今後もヘルシーで斬新なカップフードを期待しています。
藤田さん:はい、がんばります!
<取材・文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
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藤田良美】
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 食品飲料事業本部 加工食品事業部。2012年入社。営業を経験の後、現在は加工食品事業部でマーケティング業務を行う。「スープからの領域拡大」のミッションを遂行するための戦略立案、商品開発を行っている。