――実際に美容師から介護の仕事に転職して感じることはありますか。
写真はイメージです。
丹羽「美容師と介護士ってすごく似てる!って思ったんです。どちらも職人気質の人が多いし、その一方でサービスを提供することが大事っていう点ですね。どちらの仕事もスキルは大事だけど、どんなに技術があってもお客さんが満足しないと意味がないんです。介護の現場でも技術力が求められますが、それ以上に利用者さんが安心して過ごせることが一番大事です。そのためにはホスピタリティやコミュニケーション力が欠かせませんし、どちらも人間力が求められる仕事だと思います」
――たしかに真逆のイメージですが、本質は似ていますね。
丹羽「介護のイメージが悪い理由の一つとして、汚いという声もありますが、美容師だってどの仕事だって汚い仕事をします。飲食店のトイレ掃除だって大変でした。僕が介護の仕事をして感じたのは『
汚いかもしれないけど嫌じゃない』ってことです。トレイの介助は、お母さんやお父さんが赤ちゃんのおむつを交換する気持ちに近いのかもしれません。『誰だってするもんな』とすぐに慣れました。毎日一緒に過ごしている利用者さんの介助、というところでそのような意識が働くのかもしれません」
――今後やりたいことはありますか。
丹羽「先ほど介護のイメージを変えたいって言いましたけど、変えたいと言うよりも、実際の現場を正しく伝えたいという方が正しいかもしれません。みんな楽しく働いています。僕もこの仕事がすごく好きですし、利用者さんと一緒にいる時間は何よりも充実しています。介護は世の中に必要な仕事ですし、人の人生に深く関われる意義のある仕事だと感じています。自分が発信し活動することで、美容師業界と並ぶ華やかな業界にして、盛り上げていきたいと思っています」
丹羽さんの「介護のイメージを変えたいのではなく、実際の現場を正しく伝えたい」という言葉がとても印象的でした。マッチョの結婚式写真から始まった丹羽さんのインタビューですが、最後には業界にかけた熱い思いが伝わってきました。
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【丹羽悠介(にわ・ゆうすけ)】
介護はその方の人生を応援することが仕事、という理念のもと『人生にスポットライトを』を合言葉に福祉事業を展開。東海エリアを中心に、介護を若者が目指す職業になるべく活動中。SNSのDMやホームページの問い合わせチャットから、現在社員を募集中。会社Instagram:
@hidamari_group
<取材・文/瀧戸詠未>