Love

理想の婚約者のはずが…朝帰りの彼に「パンツ脱げ!」とシャウトして破局するまで

彼を問い詰めると、ボロボロ出るわ出るわ…

 コーヒーを淹れて、風呂上がりのツヨシに声をかけ「さっきは取り乱してごめん、コーヒー飲んでね」とソファに座らせました。なぜかへらへら笑顔のツヨシ。次の瞬間、今度はマリさんが豹変。冷ややかな目で浮気を問いただしていったところ、あっさり「そうだよ、浮気してました」と認めたそうです。 「最初は完全に開き直ってましたよ。やったものはしょうがないだろって。でも私が『浮気相手と話をするまで絶対、会社に行かせない。もし力づくで家を出て会社に行ったら私は1日中電話し続けるし、それでも反応がなかったら会社にFAXを送る』って、淡々と言ったら、ちょっとビビったみたいで、その場で浮気相手に電話してくれました」 3ヶ月ぶりに電話が、金を貸してくれと言われる 浮気相手との通話はスピーカー状態にして、これもマリさんは録音。相手の女性は「婚約者がいる相手と知っていてエッチした」とあっさり白状したそうです。今までに見せたことがないほど激怒するマリさんを前に、ツヨシはやっと事の重大さに気付いたのか、突然態度を改めます。  平謝りに転じるだけでなく、動転していたのか「もうマリには一生隠し事なんかしない! 俺の全部を知ってくれ! 俺には――」と、さらなる爆弾発言を繰り出しました。 「借金がある」 「は!?」

乗りかかった船は、沈みかけの泥船だった

「彼は、家にある家具や家電などの高価なものは全て、ローンで買ったものだと突然言い出したんです。会社の業績が悪く、最近はボーナスも出ていなかったそうで、ストレスから身の丈に合わないヤケ買いをし始めたらクセになったとか。まさに泥船ですよね…もう唖然とするしかありませんでした」  好みだと思っていたファッションも、幸せな生活の始まりと思っていたモデルルームのような部屋も、すべて借金の上に作られていたと知ったマリさん。うっすらと心にあった婚約解消を、この段階で100%決意したそうです。 「浮気の証拠も押さえたから、これで堂々と婚約解消できるって思ったので、彼を解放。出社した彼を見送ったあと、便利屋に電話して、荷物を全部実家へ運び出しました。有休が取れて良かったです」  帰宅後、マリさんがいなくなったことに気付いたツヨシ。捨てられたことが許せないのか、その後なんとストーカー化してしまいます。 「毎日の電話、メールに、会社や実家での待ち伏せ。『マリのことわかるのは俺しかいない!』とか言い出すわ、メールがどんどんポエム調になっていくわで…別れてよかったなと。でも通勤時間に電車で待ち伏せされてたときは、さすがに恐怖を感じましたね。なんで私の乗る車両を把握してるんだって」  最終的には、引っ越しと転職でツヨシを振り切ったそうです。「婚約破棄で本当に色々な人たちに迷惑と心配をかけたし、余計な引っ越し代もかかったけど……人生を棒に振る前に気づけて良かったです。あの時のツヨシの浮気相手には、金一封を送りたいぐらい!」  結婚願望が高まっているときのスピード婚は、本当に危険ですね! よく吟味しましょう。 【他の回を読む】⇒シリーズ「女の人生、悲喜こもごも」の一覧はこちらへ 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ <TEXT/ミノシマタカコ イラスト/やましたともこ>
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