秋篠宮様は学者なので、江森氏とのやりとりの中にも知性を感じられるご発言が。「性格は、パターナルインヘリタンス(父系遺伝)です」と専門用語を交えて答えられたり、ラグビーのワールドカップが開催された時は、ラグビーボールの形はかつてブタの膀胱をふくらませて作ったのが原型、といった知識を披露されたりしていました。

面談の部屋には珪化木の化石などが置いてあったそうで、「珍しいものを部屋に飾っておくことに意味がある」という秋篠宮様のお考えが反映されていたとか。部屋に珍品が置いてあれば、それをきっかけに話が弾むことがあるからだそうです。頻繁に記者に取材される秋篠宮様にとっては、話をそらす時にも使えそうです。秋篠宮様の処世術の一端も現れています。

この本の取材の様子を見ても、質問に対して沈黙されたり、禅問答のような答えではぐらかされることもおありのようでした。例えば、「皇嗣殿下としての心構えや決意を教えてください」と聞かれ「うーん」としばらく考えていたけれど、求めていた答えが返ってこなかったり。
「最近、新たな視野が広がっていますか?」という質問に「公的な活動は受動的でありますのでね」と明言を避けられたりしています。
「取り組みたいテーマはありますか」と聞かれた時の「個人的に関心を持っていることに公的性格が付いたものを考えています」といったお答えも謎めいていて、長年取材している担当記者でないと意味がつかめません。