著者は秋篠宮様を「研究者にして、趣味人である」と表現されています。ブライベートな時間で楽しみは「一人で植物を眺めたり、庭を歩いている時間が好きですね」とおっしゃっていた秋篠宮様。

ヒツジが大好きで、今度、生まれてくるとしたらヒツジがいいと語られたこともあるそうで、最近の取材でもヒツジについて聞かれて「
ヒツジはいい……ヒツジはいいですね」と繰り返されたそうです。娘のご結婚問題よりも饒舌になられています。著者が、ヒツジと秋篠宮様の共通項として「我が道を行くという感じがします。殿下に似ていませんか?」と言うと、「彼は、白い歯を見せながら嬉しそうに笑った」と、素の表情をお見せになったそうです。
秋篠宮様には、悩みや問題から現実逃避できる環境や研究などがあって、逆風の中でもひょうひょうと生きていかれていらっしゃるようです。そんな浮世離れした処世術が垣間みられる本でした。生き物の研究でも、規格外のものに魅力を感じられるそうなので、小室さんもそんな観察・研究対象になれば、関係性が良くなるかもしれません……。様々な問題が落ち着き、秋篠宮様が思う存分、鶏やナマズやヒツジの研究ができる平和な日々が戻ってくることを一国民として願います。
<文/辛酸なめ子>