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「首浮き輪」赤ちゃんの命を危険にさらす使い方が拡散…虐待では?と小児科医も警鐘

赤ちゃんがおぼれる時は、声を出さないで無言で沈む

――正しい使い方をして注意事項を守っても、首浮き輪の使用はやめた方が良いでしょうか。いずれの商品もかなり細かい使用説明や注意事項が書かれています。 溺れるアヒルのおもちゃ鈴木「それでも使用はやめた方がよいと思います。まず、注意事項が守れるか守れないかは親にかかっており、仮に正しい使い方をしていたとしてもそこには必ずヒューマンエラーが起きます。毎日使用前に商品のチェックをする人も少ないと思いますし、そのチェックが正しいとも限りません。  小児科学会の資料でも『赤ちゃんは声を出さないで無言で沈む』というデータがあります。溺水(できすい)のトラブルの発生時、86.5%の乳幼児は声を出さず、さらに33.9%の乳幼児が水飛沫などの音を出さずに沈んでいたという調査結果もあります。音もなく沈んでしまうので目を離していると気がつかないのです」 ――そう考えるとゾッとします…。

初めて見たとき「これは虐待なのでは?」と思った

鈴木「例えば、自動車でも運転していれば事故が起きます。でも自動車が無くならないのはそれがなくては困る生活必需品だからです。では、事故報告が多数ある首浮き輪はどうでしょうか。これは便利グッズであり生活必需品ではありません。なくてもよいのに事故がおきるものを、わざわざ事故が起きやすい場所に持ち込んではダメです。  また、私がこの首浮き輪を初めてみたときに安全性以外にも驚いたことがあります」 赤ちゃんの首浮き輪――安全性以外にですか? 鈴木「はい。私も子どもが3人おり全員の入浴を私がしていましたが、その当時はこのような商品を知りませんでした。後に、この商品を初めて目にした時、小児科医の立場として『これは虐待なのでは?』と思ったのです。  というのも首浮き輪は首で支えてお風呂に入れるものですよね。でも普通に考えて、赤ちゃんの首を持って入浴させる人はいないと思います。首で支えて入浴させるなんて、赤ちゃんが可哀想だと思いました。  これらのことを全て考慮した上で、改めて首浮き輪は危険をはらんでいるという警鐘(けいしょう)を鳴らしたいと思います」 【関連記事】⇒「抱っこひもで自転車」は絶対やめて!赤ちゃんの死亡事故も発生 【関連記事】⇒2歳未満のマスクは危険。じゃあ2歳以上は?医師に聞いた驚きのリスク
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水に対する恐怖心がなくなる、なんておかしな話
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