その後も、毎月2回はレギュラー収録のために仕事の現場で会っていた。誰にもばれないまま、週1ペースでのデートは続いた。いつも、同じ和食屋さんのあとに同じマンション。誰にも言えない秘密のデートだったが、周囲が想像するような“不倫ならではの辛い気持ち”などは微塵(みじん)もなく、
会うたびに心も身体も深くつながるような感覚だったと言う。そしてそれは、カレンさんが過去の恋愛では体験したことのないフィット感だったとか。

「私がKさんのとこに配属されてから、番組の視聴率がグンとよくなったんです。デートしていても、話すことの半分以上が仕事のこと。あとはお互いに好きなジャズや古典の話。彼は家族の話はしなかったし、私は質問しなかった。寂しがる時間もないくらいふたりでいれば楽しかったし、仕事は忙しかったし。会社のディレクターには私の仕事ぶりを“こまやかでいいね”なんてほめられて……この楽しい関係がずっと続くと思い込んでいました……それが私のただの勘違いだとわかったのは、半年たったころのことでした」
カレンさんが妊娠したのだ。それを知ったKさんは、カレンさんを避け始めた。
妊娠をきっかけに、離婚して私と結婚してくれるかなあ
「生理がこなくてアレッと思って。わたし、わりと予定通りに生理が来るタイプなんです。なので、2週間遅れたころには、妊娠かなって少し不安になりました。アマゾンで妊娠検査キットを購入して、やってみたら『陽性』。ああ……と思いながら病院に行ったら、やっぱり妊娠していました」

だが完全に妊娠したとわかったときのカレンさんの気持ちは、なんとも不思議だったと言う。
「
これはまずいなと不安を感じる反面、ちょっと嬉しかったんですよ。だってね。いつもコンドームで避妊してたのに妊娠したってことは、神様からのプレゼントなのかなぁと思って……バカですよね。でも、これをきっかけに彼が離婚して私と結婚してくれるかなあとぼんやり空想したりもしました。とにかく彼に伝えなくてはと、病院から出たとこにあるカフェで、夕方にはLINEで妊娠を報告したんです」
すぐに既読はついたものの、深夜まで返事がこなかった。そんなことは、つきあってから初めてのこと。まさかの対応。カレンさんの心は、ザワつきはじめた。こんなはずではと、焦り始めた。
ほとんど眠れないまま翌朝を迎えたが、まだ返事はない。その日から次の収録までの3日間、カレンさんは毎日彼にLINEをし続けた。
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