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コロナで児童虐待が増加。子どもたちの“心のケア”の実態は?<漫画>

虐待やネグレクトを受けた子どもたちを待ち受ける悲しいできごと

厚生労働省の報告によれば、令和2年3月末の時点で児童養護施設は全国に612ケ所設置されており、2万4538人の子どもたちが生活しています。 そのうちの約35%、つまり約8500名の子どもは小学生。また、平均在籍期間は5.2年ですが、一方で10年以上施設に在籍する子どもたちが全体の14.6%も存在するのだとか。 第4巻では、両親の離婚後に母親やその交際相手から身体的虐待を受けたことから児童養護施設で暮らす小学生・オオモリ君や、児童養護施設で育った後に非行化し、2度に渡って少年院に入ることになったキノシタ君らを軸に物語が展開。彼らの姿を通じて、児童養護施設で育つ子どもたちの環境や、境界知能の子どもが虐待を受けて育った際に待ち受ける悲しいできごとを紹介していきます。
マンガでわかる境界知能とグレーゾーンの子どもたち4

宮口幸治『傷ついた子を救うために マンガでわかる境界知能とグレーゾーンの子どもたち4』

境界知能やグレーゾーンの疑いがある子どもたちが虐待を受けた場合、どのようなリスクが待ち受けているのでしょうか? そのひとつが「非行化」です。 境界知能やグレーゾーンの子どもたちは、「勉強についていけない」「周囲に自分の感情を伝えるのが苦手」「手先が不器用」などの特徴を持つことがあり、同世代の子どもたちより勉強や運動で遅れをとったり、コミュニケーションで問題を起こして孤立してしまうこともあります。 しかし、一見すると単に手のかかる子に見えるため、教育現場や家庭ではその兆候が見過ごされ、周囲からの理解が得られないケースも多いのだとか。 さらに親からの虐待などによって十分なケアが行き届かないと、次第に「どこにも自分の居場所なんてない」「自分は頑張ってもどうにもならない」と孤独感を募らせ、問題行動や非行につながってしまうという事態に陥ってしまうことも……。 日本人の7人に1人はいるという境界知能やグレーゾーンの子どもたちの実態や、彼らを支援するヒントについて、ぜひ本シリーズを通じて触れてみてはいかがでしょうか。 【宮口幸治】 立命館大学教授、一社)日本COG-TR学会代表理事。京都大学工学部を卒業後、建設コンサルタント会社に勤務。その後、神戸大学医学部を卒業し、児童精神科医として精神科病院や医療少年院、女子少年院などに勤務。医学博士、臨床心理士。2016年より現職。著書『傷ついた子を救うために マンガでわかる境界知能とグレーゾーンの子どもたち4』 <文/女子SPA!編集部> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
女子SPA!編集部
大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。X:@joshispa、Instagram:@joshispa
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