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今市隆二の“色っぽさ”が限界突破。イケメンとLDHを愛する記者が語り尽くす

「R&B」と「Rock」の邂逅

ツアービジュアル 筆者が参戦したのは、『RYUJI IMAICHI CONCEPT LIVE 2022 “RILY’S NIGHT”』の第2章『~Rock With You~』東京公演(11月14日)だ。「Rock With You」という付随タイトルが気になっていたのだが、アリーナ席の入口扉をくぐり抜けてはたと気づく。いまさらかと鈍い頭の自分にツッコミを入れつつ、それはマイケル・ジャクソンへのリスペクトと愛着だったのだ。  三代目JSBのツインヴォーカルながら、ダンス技術に定評のある今市だ。マイケルへのストレートなリスペクトをはばからない開演前の会場では、BGMとしてマイケルのヒットパレード。まず文字通りのヒットナンバー「Rock With You」が耳に入る。この曲は、マイケルの5枚目のアルバム『Off The Wall』(1979年)からシングルカットされた。  曲名は、「君と踊りたい」くらいの意味だが、ファンと一緒に身も心もひとつにして、ビートに揺らそうとする隆二さんの心憎いくらいのコンセプトを感じる。第2章開催直前にリリースした『GOOD OLD FUTURE』を引っ提げることで、前章にはまだ息を潜めていたR&Bフレイヴァーを辺り構わずに振りまきながら、ダンスグルーヴの渦の中で「Rock」との邂逅を果たした。

ヨコノリとタテノリで大盛り上がりの客席

「Rock」という言葉の用法としてだけでなく、音楽的にもロック(ロックンロール)的なバンドサウンドを取り込むことで、今市は、第2章『~Rock With You~』を駆け抜ける。ライブのファーストアクトは、早速「Don’t Give Up」ときた。スローからミッドテンポのトラックによって客席には、R&Bのリズムが促す静かなヨコ揺れ(ヨコノリ)が生じる。翻って曲調がアップテンポになり、今度はタテ揺れ(タテノリ)が激しく身体を上下に振る。会場全体がロックな雰囲気に包まれ、会場は夏のフェスさながらに。  1stアルバム『LIGHT>DARKNESS』(2018年リリース)からも印象的なナンバーが。曲のイントロ前には、KC&ザ・サンシャイン・バンドが1975年にリリースした全米No.1ディスコナンバー「Tha’s The Way(I Like It)」の軽妙なリフが繰り返されて、大盛り上がり。ギターリフの前奏から、筆者の大のお気に入り、猛烈ヘビロナンバー「Highway to the moon」への流れるような導入とする。サビ前、「FMから favorite song」の歌詞を聴くと、身体がずきずきするくらいノレル。コーラス(サビ)の歌詞には「Rock & Soul かき鳴らす Guitarのリフレイン」とあるくらい。ヨコへ、タテへ、楽しくノリ方が変わる。  YouTube配信でもおなじみの「RILY’S ROOM」トーク企画で、念願だった観客とのコミュニケーションをはかったあとは、「Nord Stage 2」(キーボード)の前に座り、バックバンドとセッション。軽やかなタッチのグリッサンドが鍵盤から溢れ出し、ギターソロを呼び込む。「R&B」と「Rock」との邂逅を果たした今市は、まるで怖いものなし、音楽的に盛りだくさんのライブパフォーマンスを駆け抜けた。
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今市隆二のすべてを物語るもの
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