「初めて対面した時に一目見て、この子を我が家に迎えたいと強く思ったので、毎日、我が家に連れてきていました」
こうして、一緒に暮らすこととなった飼い主さんと蘭姫ちゃん。蘭姫という名前には、飼い主さんの愛が込められています。

「元々ラヴィと言う響きが好きだったのですが、ネットで調べてみたら、フランス語で生命・人生と言う意味と知り、【生命を拾って人生を共にする】という意味を込めて名付けました」
飼い主さんが仕事で家を空ける日中、蘭姫ちゃんはひとりぼっちにならないよう、近隣にある実家へ。

「実家の“ニャンコ保育園”には元野良の保護猫が4匹います。夕方に迎えにいき、『お家に帰ろうか』と言うと、『イヤー』『ヤダー』みたいに聞こえるおしゃべりをしてダッシュで逃げます。家から実家に行く時も同じ。保育園児のイヤイヤ期みたいです(笑)」
小さな頃は甘噛みがエスカレートして本噛みとなり、飼い主さんが流血してしまうことが日常茶飯事でしたが、蘭姫ちゃんはニャンコ保育園で猫社会を学んだようで噛む強さが変化。

「興奮して本噛みになっても、流血することはなくなりました。最近では痛いと言うと、我に返り、噛んだ部分をペロペロ。ごめんなさいと言ってくれているみたいです。成長しました」
その一方で、お転婆な性格は変わらず。ニャンコ保育園では平面を使わずにキャットタワーを駆け上がったり、好きなおもちゃを目にした途端、キャットタワーからムササビのように飛んできたりと遊びを満喫。
そして、おうちで飼い主さんと過ごす時はどこに行くのにもついてくる家庭内ストーカーに。例えば、トイレに行くと、部屋の中から泣き叫ぶように呼び続け、部屋に戻ると足にスリスリ。
「ケージ上や冷蔵庫の上から、人間の行動を観察していることもあり、私が会社の制服を着ていると、出かけると理解し、すんなりハウスしてくれる。賢い子です」

なお、知的な蘭姫ちゃんはソファーを爪とぎしてはいけないものと理解しているようで、飼い主さん宅のソファーはほぼ無傷。
「子猫の頃から噛んでいたスツールは今でも、私と目が合うと、わざとバリバリして構ってアピールをします(笑)。でも、お転婆に見えても、ラヴィはお利口さん。自分の命よりも大事なのは当然ですが、職場で嫌なことがあっても、その気持ちを全て吹き飛ばしてくれるほど、癒される存在です」