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生活費も家事も夫がほぼ全負担…「妻の顔色だけをうかがう生活」を続けた理由

加速する「姫気質」

 莉子さんは結婚当初から「姫気質」だったが、ヒステリー事件後はそれが加速した。 「外食に行って思ったほど美味しくないと、僕にネチネチ文句を言う。ディズニーランドに行って思ったほどアトラクションの数をこなせないと、僕に当たり散らす。会社の愚痴や日常の不機嫌を延々と僕にぶつけてくる。僕はその都度、時間をかけてなだめすかし、僕のせいではなくても深々と謝罪し、機嫌直しに何か買ってあげていました」  莉子は基本的に、「あなたには、荒ぶってる私の心を慰める義務があるのよ」という態度で園田さんに接した。 「とにかく依頼心が強い。僕に全体重をかけてくる癖がついていましたぼくたちの離婚 Vol.25 前編

「お前のせいで俺がつらい、みたいな顔しないでよ!」

 体力のない莉子さんのため、結婚当初から一緒にはじめていた趣味のランニングでも、姫気質は爆発した。 「車でちょっと遠出して、海岸沿いの気持ちいいランニングポイントに行ったんです。莉子の希望で。ところが海風がベタベタするうえに春にしては結構気温が高く、莉子が途中でへばってしまったんです」  道にへたり込んだ莉子さんの表情はみるみる“怒り”へと代わり、「もう疲れた!」「暑い!」を大声で連発。 「どうしたって車のある場所までは戻らなきゃいけないので、なだめながら手を引こうとするんですけど、僕の手を振り払って、てこでも動かない。最終的には『もういやだーーー!』って泣きじゃくる」  大声でわめく莉子さんを前に、動悸と吐き気が止まらなくなった園田さん。すると、莉子さんが追い打ちをかけるように言った。 「何? お前のせいで俺がつらい、みたいな顔しないでよ!
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夜の誘いを断れず…
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