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『silent』最終回で“湊斗ロス”を訴える人が続出。胸キュン名ゼリフを振り返る

 川口春奈主演のドラマ『silent』の最終回が12月22日(木)よる10時に放送された。最終回前からすでに名残惜しいロス現象が巻き起こっていた本作だが、特に“湊斗君ロス”が視聴者の心にジワジワ浸透しているようだ。  12月24日には『silent シナリオブック 完全版』が5度の発売前重版を経て発売されるなど、まだまだ余韻は冷めなさそうな本作。
© フジテレビ

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 第5話以降、川口扮する主人公・青羽紬の元彼になった戸川湊斗(鈴鹿央士)が、とにかく、さりげなくも奥深い台詞の数々で存在感を際立たせた。その名言率の高さたるや、百発百中という感じ。 「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、まるで一冊の名言集を編み上げるかのような湊斗君の台詞を紐解く。 ※Tverでは最終回の見逃し配信が12月29日(木)23時9分まで視聴可能 【Amazonで予約受付中!】⇒『silent シナリオブック 完全版』の詳細はこちら 【TVer見逃し配信】⇒TVerの見逃し配信はこちら 【FOD全話配信中】⇒FODでは全話配信中! 詳しくはこちら

助演俳優が存在感を発揮した今クール

 10月期クールのドラマは、野心的な力作が多かった。各ドラマでは、もちろん主演俳優の手堅い輝きがあった一方で、脇役ながら主演を食ってしまいそうな存在感を発揮していた助演陣がとにかく目立った印象がある。  岡田将生主演の『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)では、岡田演じる主人公にときに厳しく接しながらも献身的に見守り続けた中井貴一がベテランの渋みを見せつけてくれたし、長澤まさみ主演の『エルピス-希望、あるいは災い-』(関西テレビ系)でも、主人公との間に深い過去を秘めた鈴木亮平が大人の色気むんむんで視聴者を虜にした。  中井の渋みや鈴木の色気からは程遠いのだけれど、『silent』で、川口春奈演じる青羽紬の心優しき恋人役・戸川湊斗を好演した鈴鹿央士もまたかなりの健闘ぶりだった。事実、川口の相手役である佐倉想を演じる目黒蓮と人気を二分するまでの“湊斗君ロス”が放送中盤あたりから始まっていたほどだ。

湊斗君ロスの大きな理由

 あるドラマの放送が終わったあと、もしくはその直前にロスが起こるのは、なぜだろう?   ロスが起こるドラマには、ある場面で、それもここぞという瞬間に、しかるべき原石のような台詞がごろごろ転がっていることが多いと思う。ドラマは、1クール、約3ヶ月の間、視聴者と毎週特定の時間をともにするのだから、別にそれが毎回特別なパワーワードである必要はない。台詞を話すキャラクターたちのことを日常の延長で身近に、より親しく感じるような一言が、ぼそりと発せられるだけでいい。  しかもロスが起こるドラマは、メインではない、サブキャラクターの名言集のようになっていると思うのだ。その点、湊斗君は、感情をうまくコントロールしながら、ぼそりとさりげない台詞を響かせてくれた。「ああ」とか「うん」のとても短いフレーズを低い声で響かせる佐倉君に対する明朗な湊斗君の名言がいいコントラストで印象に残る。それがこの湊斗君ロスの大きな理由だと筆者は考えている。
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さりげなくも揺るぎない名言
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silent シナリオブック 完全版

放送されなかったシーンも含めた完全版の脚本に加え、名場面を振り返るドラマのハイライトシーン、脚本家・生方美久×プロデューサー・村瀬健の対談も収録

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