貧乏ギタリストの彼氏を捨てて大正解、意外なとこから幸運が舞い込んだ
気がつけば30代前半に、報われない生活に嫌気
「なんか、ふと思ったんです。自分はこのままでいいのだろうかって。ファンがそこそこ増えたとはといっても彼は音楽で生活はできていませんでし、しかも最近は一緒にいる時間もほぼないに等しいような状況で、そんな彼も素行がよくないですし……」
報われない生活に不意に嫌気がさした加奈さんは、最後に売り込みに行ったプロダクションで差し出されたプロデューサーの名刺に「さようなら」とだけ書いて、それを彼のお気に入りなギターのフレットにはさんで部屋を後にしたそう。
人生捨てたもんじゃない
「ちょうど半年くらいたった頃、いつもの通りに仕事から帰ってきたら、あの時最後に売り込みに行ったプロデューサーから電話がかかってきたんです。『ぜひ一度時間を作って欲しい』と」
加奈さんはてっきり彼がらみの話だと思い、彼とは別れたので会っても意味がないという旨を赤裸々に伝えたのだそうです。しかし、プロデューサーの目的はなんと加奈さんだったのだとか。
「どうやら私の交渉術が評価されたみたいで、ぜひ仕事を手伝って欲しいという話でした。初めて話を聞いた時には驚いたんですが、せっかくなので受けることにしました」
プロデューサーの目は鋭かったようで、それから1年後の現在、加奈さんは敏腕マネージャーになっていました。しかも、加奈さんは現在実力派のギタリストと同棲中なのだそう。
「当時は辛かったですが、自分の直感を信じて不必要な人間関係の整理整頓をしてよかったなと心から思ってます」と加奈さんは晴れやかな笑顔で話してくれました。
―シリーズ「捨てて/やめてよかった!人・モノ・習慣」―
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<文/大杉沙樹>大杉沙樹
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。
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