「妊娠していたときの自分に対する夫の態度が、いまだに許せない私は、心が狭いんでしょうか……」 　苦笑しながら話し出したのは、パートのあゆみさん（仮名・29歳）。 　あゆみさんは数歳年上の男性と五年前に結婚。三歳の子どもがいるのだとか。 「もともと夫には無神経な面がありました。でも、そういった面をカバーできるほど、一緒にいて楽しくて。だからこそ結婚したのですが、私が妊娠中の態度には、さすがに引いてしまいました」 　あゆみさんは、妊娠してからすぐにつわりが始まり、一時期は水を飲んでも吐いてしまうような状態に陥ってしまったそうです。 「病院に点滴に行くことすら、ボロボロすぎて無理なほどでした。どんなつわりの対処法を試しても、どれもまるで効果ナシ。ある日、あまりにもつらすぎて、夫の前で泣いてしまったんです」 　すると、旦那さんから衝撃的な一言が飛び出してきました。 「『そんなにつらいんだったら、おろせばいいじゃん』と……。しかも、軽い口調で、です。耳を疑いました。それを聞いて、ますます泣いてしまいましたね。なのに、私の姿を見て、夫はなんで泣いているのかな、っていう表情なんですよ。もう、絶望感で心が支配されました」 　あまりにも無神経、というよりも、信じがたいほどの発言です。 「これだけでも許せないのですが、つわりがおさまってきたら、夫は平気で私の前でタバコを吸うようになったんです。『もうつわりがないなら、大丈夫だよね？』とか言って。『私が大丈夫でも、お腹の子に悪影響だから』と言っても、ポカンとしていました」 　おまけに、さらに非常識な行動・言動を旦那さんはしてきたのだとか。 「『このタバコなら、体に害がないみたいだから、あゆみも俺と一緒に吸いなよ』と、ごく普通のタバコを渡してきたんです。害のないタバコなんてないし、なんだかもう、どこからツッコミを入れればいいのかわかりませんでした」 　もちろん、あゆみさん自身は妊娠中にタバコをいっさい吸わなかったそうです。 「タバコを断固拒否したら、夫は不機嫌になっていましたけどね。妊婦の嫁と一緒にタバコを吸いたいとか、意味がわからないですよ」 　確かに、意味がまるでわかりません。そして、あゆみさんが旦那さんをどうしても許せなくなったという、決定的な出来事が起きます。