「焼肉なんて野蛮!」ダイエットをきっかけに過激な“菜食生活”にハマった女性の主張とは
厳密に禁止はされないが、肉(野生の肉をほどほどはOK)、魚、乳製品、精製された塩や砂糖などは極力避けるのが望ましいとされている。「一物全体」「陰陽調和」「身土不ニ」といった東洋思想が軸にあるので、現代の栄養学とはまったく違う理論で成り立っている。
「マクロビでは動物性の食品は避けるので、カフェラテを注文するときは牛乳を豆乳に変えてもらいます。『あ、ソイで』。そう言うのが、最高にカッコイイと思っていましたね」
ところが頻繁に豆乳を摂る生活を送っているうちに、豆乳アレルギーを発症。菜食中心の食生活を送るうえで、大豆製品は貴重なタンパク源なのに……。アレルギー症状で呼吸困難となり、救急車の要請を真剣に考える瞬間もたびたびあったという。
そうした事情から、しばらくはタンパク質を摂るべく、一部の乳製品はOKという「ラクトベジタリアン」として過ごしたという。そうした試行錯誤のなかで幸い食べ吐きはおさまり、拒食傾向は回復していった。
次の転機は、25歳のときに訪れる。粗食、マクロビとつづき、今度はオーガニック野菜だ。きっかけは作家・横森理香 の『地味めしダイエット』が話題になったこと。そこではいまで言う「ゆるマクロビ」といった雰囲気の提案がされており、女性誌などでも多くとりあげられていた。
「これもまた、オシャレな雰囲気に惹かれて(笑)。横森さんが使っているものなどをいろいろと調べるうちに、次は有機野菜の沼へとハマっていきます。農薬を敵視して、農薬使うなんて馬鹿じゃないの。ミツバチ死んじゃうし、土壌が汚染されるし、赤ちゃんだって危険だったりするかもしれない! なんであんなもの! ……真剣にそう考えるようになりました」
救急搬送寸前からの回復
そうした事情から、しばらくはタンパク質を摂るべく、一部の乳製品はOKという「ラクトベジタリアン」として過ごしたという。そうした試行錯誤のなかで幸い食べ吐きはおさまり、拒食傾向は回復していった。
有機野菜沼は深かった
自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。お気軽に、山田ノジルnojiruyamada@gmail.com まで、ぜひご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。


