
ここまで父親の話が出てこない点が気になったため、尋ねてみると「父は無関心なので」とピシャリ。物事ついた時から夫婦仲が悪く、母親は何かにつけてかなみさんを味方につけようとするため、父親との関わりが幼少期から薄かったそう。
Yさんはかなみさんが父親と話しているだけで拗ね、「お父さんのほうがいいんでしょ」と急に嫌味を言うこともあったとか。
父親と関わると母親の機嫌が悪くなる、そう学んでしまった幼き頃の彼女。親の機嫌を損ねないように動いていたら、Yさんと2人きりの世界に閉じこもるのも無理はないでしょう。
父親は真面目な性格で不倫やモラハラなどは一切なし。少し頭が堅い部分もありますが、娘から見て他に悪いところが見つかりません。なぜ夫婦仲が悪いのかは未だに理由が分からないと言います。
「両親は揃っていますが仲は悪いし、母は過干渉、父は無関心。正直、家庭環境がいいとは言えません。
でも第三者からは“片親じゃないだけいい”、“お家は貧しくないんでしょう?なら幸せじゃない”と言われるばかり。確かにそうなんですけどね。でも世間一般で言う家族の幸せからは程遠いので、周囲から理解を得づらい状態なのも悩みのタネです……」
過干渉と毒親、心だけでなく人生まで支配される恐れが
かなみさんは専門学校を卒業後デザイン会社へ就職。そのままトントン拍子で独立し、現在はフリーランスとして活躍中。
3年前に出会った彼氏との関係は順調で、そろそろゴールインの話が出ているものの……。彼女の頭にチラつくのはやはり、母親の影。そのせいか、先のことを考えるととても不安な気持ちに襲われてしまうのです。
「最近は母と全く会っていませんし、実家にも戻っていません。けど連絡は相変わらずきますよ。近所の知り合いも続々と結婚していますから、“あんたも早くしなさいよ”みたいなLINEも来ていましたね。
今の彼氏には家庭環境のことを話していますが、いざウチの現状を目の当たりにした時彼はどう思うのかなって。相手はごく普通の一般家庭で育ちましたから、100%の理解を得ることが難しいかもなって勝手ながら思ってしまいます。
結婚後もこの過干渉が続くのかと思うと先が思いやられる。私だけではなく彼にまで迷惑が掛かって、そこから仲がこじれたら親を一生恨むかもしれない。
今更遅いと言われるかもしれませんが、本格的に縁を切るか悩んでいる最中です」