息子がボスママの子供とトラブルに。「これだから片親は」と責められて…
親が学校や周囲にありえない要求やクレームをぶつけてくる“モンスターペアレント(モンペ)”。モンペのトンデモ行動のせいでトラブルに発展することも多々あります…。今回は実録シリーズ「モンスターペアレント」から、過去の人気記事を再録します(初公開2018年3月12日、情報は掲載当時のものです)。
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悪質なクレーマーと化すモンスターペアレント(モンペ)は、学校の先生たちだけではなく保護者にとっても迷惑極まりない存在です。
中学1年の男の子を持つシングルマザーの逢沢香苗さん(40歳・仮名・美容メーカー社員)は、「息子が小学校5~6年のときのクラスのボスママが典型的なモンペ。彼女は自分の息子(T君)がクラスの中心じゃないと気が済まないらしく、足が速いわけじゃないのに『運動会のクラス対抗リレーのメンバーにしろ!』と担任に言い寄るような人でした」とうんざりした様子で振り返ります。
このとき逢沢さんの子供がリレーのメンバーに選ばれたと知るや否や「ウチの子に譲って。ねっ、いいでしょ?」とさも当然ように言われたといいます。
「先生が決めたことですから、とやんわり拒否しました。でも、後で知ったのですがボスママが自分の子供に私や息子の悪口を吹き込んだらしく、これを機に息子がT君を中心としたグループにいじめを受けるようになったんです」
教科書やノートに落書きされたり、体操着を盗まれるなど古典的な手口でしたが、母親に隠していたこともあって逢沢さんは気づかなかったとか。
けれども、息子さんは日常的に小突かれたり、蹴られるなどの暴力を受けるようになるなど、いじめがエスカレート。そんな状況に耐えかねた彼は、ある日いじめっ子グループに反撃します。
「それを学校からの連絡で知ったんです。『お子さんがクラスメイトに暴力を振るってケガをさせた』って。
会社を早退して学校に駆けつけると、般若のような顔したボスママから『あなた、一体どういう教育をしてるの!』と怒鳴られました。この時点ではいじめの被害者だったことは知らなかったので、ひたすら謝り続けました」
ちなみにボスママの子供は逢沢さんの息子に突き飛ばされて転んだ際に手首を骨折。実は、隠れていじめを行っていたことは担任の先生も把握しておらず、大人しかった生徒の突然の暴力に困惑していたようです。
「怒りが覚めないボスママは、『これだから片親は』と私がシングルマザーであるせいと言われました。子供に迷惑をかけまいと思っていたから自分の至らなさを感じたのと同時に、本当に悔しかったです」
しかも、ボスママは追い打ちをかけるように暴力行為に対する処分を要求。私立だったこともあり、「即刻、退学にすべき!」と担任だけでなく、同席していた教頭先生に迫ります。ところが、ここで事態は急展開を迎えます。
「突然、私たちがいた応接室に息子のクラスメイトたちが『先生、逢沢君は悪くありません!』となだれ込んで来たんです。このときみんなの口から息子がいじめられてきたことを知ったんです」

写真はイメージです(以下同じ)
モンスターペアレントの子供から息子がいじめに……

ボスママは「これだから片親は」と責め、退学を要求!

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