“女余り”の地域にいることを、自覚しづらい関西女性
もちろん関西に拠点がある企業は多く、進学や就職のタイミングで大阪・神戸・京都に出てくる男性もいます。都会なので男性だって多少は周辺から集まってくるのです。しかし東京ほどではありません。
福岡や仙台の女性は「優秀な男性たちが都会に出て行った」と言うなど、「女性が余って大変」という自覚があります。ですが大阪はじめ関西の女性は、“女余り”の自覚がないのです。

田舎は「若いうちに結婚しないと」と思っている人も多く、若いうちから婚活をスタートする場合もあります。しかし神戸・大阪・京都は田舎と大きく事情が違います。
レジャーも娯楽も多いので、30代で独身になることに危機感は乏しいのです。
ちなみに大手メーカーの本社がある東海地方や広島県などは、男性が全国から集まり女性が少なくなる傾向に。そのため婚活で「男性が不利」な地域です。結婚相談所の男女比でいえば、首都圏が男4:女6なら関西は男3:女7、東海地方が男6:女4ぐらいです。
恵さんは「ライバルが多いと肝に銘じます!」と約束してくれました。
恵さんのマッチングアプリを見せてもらうと、サブ写真では顔出ししているのですがメイン写真はマスクを着けたままなのです。
東京では、こんな写真で登録している方はもうほとんどいません。
「ネットに個人情報を出さない方がいいのかなと思って」
「今はマッチングアプリに登録しているのが恥ずかしいという時代でもないですから。身バレを怖がりながらマッチングアプリを使うぐらいなら結婚相談所を使う手もありますよ」
「そうですよね」

恵さんに限らず、
関西では首都圏と比べて顔出し率がぐっと下がります。筆者の感覚ですが、東海地方の方がまだ顔出し率は高く、関西は北関東と同じぐらい。
田舎の方が保守的で新しいものに抵抗を持つ人が多いと言われていますが、関西は果たして田舎でしょうか。マッチングアプリの利用自体も、関西では広まりにくかったようです。
マッチングアプリPairs(ペアーズ)が発表した
2018年のデータによると、独身かつ恋人を求めている人口に占めるPairs会員の比率は、全国平均で25.0%。地域別で見ると首都圏が38.4%、近畿地方は26.8%と、10ポイント以上の差があります。そして東海地方26.7%、中国地方24.0%、東北地方23.6%なので、関西は他の地方と大きな差がありません。
少なくともマッチングアプリに関しては、地方も関西も保守的っぷりは変わらないのです。