Entertainment

岩田剛典への「不倫路線」説に反論。セックスレスに悩む男女がついに“現行犯逮捕”へ

“不倫ドラマ初出演”という前提

 なので『金魚妻』は、不倫ドラマのカウントゼロとし、『あなたがしてくれなくても』が、“不倫ドラマ初出演”という前提でいく。  ただ今回はどうも、筆者の屁理屈も通用しなくなってきそうだ。『金魚妻』の豊田春斗と同じように『あなたがしてくれなくても』の新名誠を語ることは難しいからだ。春斗は未婚だったし、あくまで“来るもの拒まず”精神で、人助けのように純愛を練磨した。対する新名は、倦怠期の夫婦関係から目を背けるように、自発的に不貞行為に走る。  そこでまず検証すべきは、不貞行為そのもの。画面に何度、罪深い行為が映されたのかをカウントしてみたい。『金魚妻』では、さまざまな男女の性愛模様が全話を通じて描かれたが、肝心のさくら(篠原涼子)と春斗が枕を交わした回数は、画面で確認できる限り、わずか3回だった。セックスレスの男と女が出会う『あなたがしてくれなくても』は、欲情が爆発するのか、どうか。

不倫ドラマを不倫ドラマでなくす力

 初回放送にて。オフィスのランチタイム。「フタバ建設」営業部の新名は、パソコンで資料を確認しながら、「昨日の残り物だよ」という弁当を食べる。頬杖をつくと、左薬指にリングがさりげなく。  新名は、上司の鑑(かがみ)である。ノー残業デーには率先して退社し、部下に気を遣わせない。そのあとひとり戻ってきて、残業をするような人。スマホを取りに戻った主人公・吉野みち(奈緒)と新名が資料室で交わす会話が面白い。  新名は、「アインシュタインとモーツァルト、どちらが天才だと思います?」といきなり問いかける。答えはモーツァルト。今何かと話題のAIについての持論を展開しながら、「僕たち人間は何もないところから何かを生み出すことができる。AIにはできないけど」と言う。  なるほど、ここで、「岩田剛典にできることは?」と問えば、(しつこいようだけど)不倫ドラマを不倫ドラマでなくす力だと答えられそうな気がする(のは筆者だけか)。
次のページ 
「参ったな」で不倫未遂の目
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ