2人は身体を重ねたものの、陽一はただただ“フィニッシュすること”ばかりで、みちが求める心が満たされるそれではなかった。実際、みちも「
セックスさえすれば満たされると思っていました。でも、あの時夫の気持ちがここにはない気がして」「とっくにわかっていたんです。気付かないフリしてただけで」と誠に吐露している。

第3話より
陽一としても「何とか最後までいかなきゃ」という焦りの中での営みになり、みちに意識を向ける余裕がなかったのかもしれない。とはいえ、
「好きな人に求められたい」という願望が叶ったことでむしろ気持ちが無くなる、という皮肉な結果になってしまった。
みちと誠は、セックスレスが深刻化している現状を報告し合うなどかなりプライベートな部分まで共有したことにより、一緒に水族館へ行くなど急接近を見せる。

第3話より
みちはどこか“心の寂しさを一時的に埋めるため”に誠と接している雰囲気ではあるが、誠はみちをより強く意識している印象。結婚生活が吉野家よりも2年も長く、つまりはそれだけストレスが溜まっていたことの反動なのかもしれない。だからなのか、水族館でのデートではとても活き活きとした表情を浮かべ、別れ際には自分からみちにキスをした。
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