――たしかに2017年開始の「女芸人No.1決定戦 THE W」(日本テレビ系)では優勝特典として出演できる人気番組の紹介やそのMCからのVTRが印象的でした。他の賞レースでの芸人審査員に代わり、「THE SECOND」では観客である一般人審査員がコメントするコーナーを設けたのは、番組構成上どのような効果を期待してなのでしょうか?本当に審査しているというリアリティを強めるためなのか、ニュースの「街の声」のような“一般の人々の声に耳をかたむけています”という演出にあたるのでしょうか。
<私は「リアリティを強めるため」と解釈しました。ただ単に感想を求めるだけなのであれば、TwitterなどSNSを活用することもできますし。
それから、無責任な審査を防ぐ効果もあるように感じました。「何番さんは○○さんに3点、○○さんに2点でしたが…」という前置きが必ず入っていたので、得点の理由を言語化できるレベルにまで考えてほしいということなのかもしれません。
どんな言葉が飛び出すのか予想できないので、番組が予定調和にならないメリットがあったと思います。「テンダラーさんはワンステされてから…」「おつかれさまです」など、意外な言葉が飛び出て面白かったですね。
しかし、あの場でのコメントは、緊張されるでしょうし、難しいと思いますよ! 「『どっちも面白かったです』じゃ無難(ぶなん)だしな~」「厳しいこと言うと反感買うしな~」「専門的なこと言うと引かれるかな~」とか、いろいろ考えるのではないでしょうか? こんな記事書いている私が言うのもなんですが、私はやりたくない(笑)!>
――大会アンバサダーの松本人志から「誰も損しない大会だったんじゃないかなと思います」と来年以降の実施を示唆する言葉もありましたが、これからの「THE SECOND」について予測や期待をお願いします。
<今後、「芸歴15年を超えて、『M-1グランプリ』の出場資格がなくなったら『THE SECOND』に出る」という漫才師がどんどん増えていきます。漫才師には、賞レースから一生抜け出すことができないシステムが構築されてしまいました。このことに対して、漫才師それぞれがどんな選択肢を取るかも「お笑いマニア」にはひとつ見どころかもしれません。
あるコンビは芸歴が何十年になっても出場し続けるかもしれません。
あるコンビはテレビの売れっ子になって出場しなくなるかもしれません。
あるコンビは自ら「ラストイヤー」を宣言するかもしれません。
笑顔で抜け出す方法は、優勝のみ! 恐ろしい時代が始まりました。
一方で、一視聴者としては楽しみな大会がひとつ増えました。
しかし今回、「2023」などの西暦の表記や、「1」などのナンバリングがなかったですね。これ、第2回目、あるんですか? ありますよね? あると信じて、楽しみに待たせていただきます!>
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<文/女子SPA!編集部>