「こんな風にひとを好きになったのは初めて」恋多き女優の純愛
だが、独身時代に「恋多き女優」と言われた情熱は、彼女の中に残っていた。それが今回の恋の顛末(てんまつ)だろう。知り合って2年、今年3月から急接近と言われている鳥羽氏との恋。文春の記事を読む限り、ここまで「純愛」なのかと読んでいるこちらが照れてしまうほどだ。
ホテルでの警戒しながらの密会、年代的にヒロスエがド直球だとはしゃいでいる鳥羽氏の言葉、「本気でぶつかり合って求め合って、人を好きになったのははじめてなのかもしれません」と彼に吐露した広末涼子の手紙(『週刊文春』2023年6月22日号より)。恋にのめり込むあまり文学の香りさえ感じさせる彼女の本気度は貴いのではなかろうか。
結局、ふたりは不倫を認めて「謝罪」したのだが、世間に向かって謝罪する必要などないという声も多く聞かれる。不倫は、二組の家庭の問題、それぞれの夫婦の問題であって、“世間”に謝る必要はないし、世間もまた、彼らを断罪する権利はない。
第二の矢が放たれるのがわかって、広末涼子はきれいな直筆を披露、子どもたちに謝罪したことを明かした。「彼らは未熟な母親である私を、理解し認めてくれました」と書いている。
母を許すかどうかは子どもたち自身の問題、母が恋多き女性だからといって、短絡的(たんらくてき)に「子どもがかわいそう」と反応するのは、よけいなお世話である。
ただ、ひとつ気になるのは夫であるキャンドル・ジュン氏の発言。第一報が出たあと、福島県二本松市の龍泉寺で行われた東日本大震災の復興支援活動に参加した彼は、「自分自身の家族は今大変なことになってますけど、しっかりとこの後けじめをつけますので、みなさんお楽しみに」と言ったという。
「お楽しみに」とは穏やかではない。そこはかとない恨みや憎しみがあるのではないかと勘ぐってしまう。
ジュン氏の店と鳥羽シェフのレストラン『sio』は、代々木上原の駅を挟んで徒歩2分の距離だという。偶然なのだろうが、それを知った夫・ジュン氏は複雑な心境だろう。それにしても、意味深な発言ではある。